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日本の絹展@日本橋高島屋

2009-08-03 22:31:00 | いろどり繭でのきもの作り
毎年8月に日本橋高島屋にて「日本の絹展」が開催されています。私たちNPOも国産繭での顔の見えるきもの作りを(財)大日本蚕糸会・(社)日本絹業協会の後援のもとに行っているので、理事メンバーでお出かけ。

「きものという農業」という本を上梓された中谷比佐子先生にお会いでき、私たちの活動をご説明することができました。入間の講演会にお呼びした田中優子先生の「手仕事の現在」という本と、中谷先生のこの本がきっかけとなりわたしたちも着物の素材、絹、木綿、麻、草木染に関心をもちはじめ、養蚕農家見学会をはじめたのです。ずっとお会いしたかった方なので感激です。「石油に依存する生活から循環型植物エネルギーの生活になったとき、やっと日本人は物質も精神も豊かになっていくのでは。そのヒントが稲と蚕にある」と書かれています。でもそれまでに補助金が打ち切りになり、養蚕農家がいなくなってしまいそう・・・。


左から2人目日本絹業協会専務の西さん。3人目中谷比佐子先生


宮崎県で小石丸を育てて手織りで作品を作っている秋山真和さんの工房の作品。羽衣のようなスカーフ。


近藤ようこさんの新刊「着物いろはがるた」でも紹介されている京都のお召し専門店・塩野屋の宮沢さん。塩野屋さんは国産の繭にこだわり、京都の4軒の養蚕農家と専属契約を結ばれています。

お召しは糸に特殊なよりをかけて縮めます。こんなに差があるのです。仕上げの段階で反物の幅にのばすようです。紬と柔らかものの中間で、紬より格上のところに着ていけて「きちんと感」があるので用途が広い織物です。

日本の絹の需要をふやすため、着物だけではなく、マスクや包帯も作っています。傷の治りがはやいそうです。


日本の絹展に出されている商品にはこの「日本の絹・純国産」マークがついています。素材から製造まで純国産という証明です。もうひとつ似たようなマークがあり、そちらは外国製の糸でも日本で製造されれば張られる「日本の絹」マークです。生産履歴が掲載されていません。とてもまぎわらしいので要注意です。

絹製品の扱いも「うなぎ」や「あさり」と同じ。材料が外国製でも日本で最後のところだけ手がかかれば国産品とラベル表示できる。消費者が意識的になることですね。


冊子「埼玉きもの散歩」で取材をした秩父の新啓織物さんも出店されていました。奥様が木綿と麻の夏着物の新作をお召しでした。銘仙の復刻よりも新しいデザインの綿麻の着物のほうがずっと素敵。今なら誰も着ていない新作の1点ものがあります。ネットで紹介できないのが残念。気になる方は展示会などの情報を新啓さんにお問い合わせください。℡0494-22-3140

その後、7階の呉服売り場にある龍村織物のギャラリーで1600万円の能装束を拝見し、
そろそろおやつタイム・・・。日本橋お江戸散歩へ繰り出しました。