人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
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半藤一利『昭和史 戦前篇』(4)(平凡社ライブラリー)

2009-08-31 05:14:38 | 近現代史
本書第六章「日中戦争・旗行列提灯行列の波は続いたが・・・・・・」では、p197~201
に「『南京虐殺』はあったが・・・・・・」として南京事件をとりあげている。

今から72年前におきた南京事件は、南京攻略の際に発生した日本軍による中国民間
人の虐殺事件である。(*)南京事件については、今までいくつかの本を読んでき
たが、本書では説得力のある内容となっている。

(*)戦争は、簡単にいえば軍隊と軍隊が戦うものであって、民間人を殺してはな
 らない「ルール」である。(ジュネーヴ条約、ハーグ陸戦条約)。東京大空襲、
 広島・長崎の原爆はどうなるのだろう?という問題があるのだが・・・・・・。


○南京攻略 追撃につぐ追撃と混乱
○とくに東側部隊による掃討戦
○平成元(1989)年 偕行社『南京戦史』
 --「中国軍捕虜・便衣隊などへの撃滅・処断による死者約1万6千人、一般市民
 の死者約1万5千7百6十人」
○石川達三『生きてゐる兵隊』
○昭和14年2月日本陸軍の「秘密文書第404号」


私の知人の父上は、戦時中、中国からジャワ方面の南方に転戦しており、南方の話
は時々私の知人である息子に話すこともあったが、中国での話はいっさいしなかっ
たという。

なお書き
その1 南京事件の実証的研究としては、秦郁彦『南京事件』(中公新書)がおす
   すめである。

その2 「南京大虐殺」とナチス・ドイツの「ユダヤ人虐殺」を同列に論じるのは
   いかがなものであろうか。前者は戦争現場でおきた(大きな、遺憾な)不祥
   事・事件であり、後者はユダヤ人自体を組織的に抹殺しようとしたホロコー
   ストである。



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