人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
現在は、暇に飽かして、日々更新。

9/22 合唱団「アニモKAWASAKI」第16回演奏会

2015-09-27 05:00:00 | 音楽

私が行く演奏会の日程は、1年以上前に決まることもある。この演奏会
も1年以上前から楽しみにしていた。

9月22日(火・祝)、この日も暑い。半袖シャツ。
「二つのフランスのレクイエム」と題する、合唱団「アニモKAWASAKI」
の演奏会(於ミューザ川崎)へ出掛けた。連休中も結構忙しい。

合唱団「アニモKAWASAKI」を初めて聴いたのは、4年前になるかし
らん。バッハの大曲を一心不乱に暗譜で歌う合唱に衝撃と感動を受け
た。一緒に聴いた友人とともに感激し、抱き合ったことを思い出す。

「アニモKAWASAKI」の演奏会は、
大曲をじっくりと、種が実になるまで月日をかけて練習すること、
オーケストラ(東京交響楽団)との共演であること、
一流(というより超一流)のプロをソリストに招いていること
などに特色がある。
いずれも「オケと合唱」を振れる音楽監督・指揮者の堀さんによるとこ
ろが大きいだろう。

13:30開場。エスカレーターで2階に上がると、堀さんの奥様が本や
CDを売っておられたので、「今日は(演奏会)おめでとうございます」
とご挨拶。演奏会後は、1階でサイン会が開かれるという。



堀俊輔氏の近著『こんな僕でも指揮者になれた』


2CB 4-45という端の席に座ると、お隣の奥様達が係員と座席のこと
で何やらもめている。お仲間で1階席2枚、2階席2枚を持っておられた
が、1階席の1枚を持った方が、2階席に来てしまったようだ。1階と2階
のチケットを交換して落ち着いた。

しばらくして、「こんにちは」とminorer氏がやってきた。事前に何の連
絡もしなかったのはお互い様である(笑)。

<プログラム>
1.フォーレ(1845-1924) レクイエム
2.デュリュフレ(1902-1986) レクイエム

Sop.;吉原圭子
Mez.;加納悦子(第2ステージのみ)
Bari.;与那城 敬
合唱;合唱団「アニモKAWASAKI」
児童合唱;ゆりがおか児童合唱団
児童合唱指揮;藤井大輔
指揮;堀 俊輔
管弦楽;東京交響楽団
コンサートマスター;グレブ・ニキティン

アニモKAWASAKIのプログラムメンバーは、Sop.38、Alt.26、Ten.17、
Bass16、合計97人である。

1.フォーレ(1845-1924) レクイエム
14時ちょうどに白衣の児童合唱約30人がP席に入場、アニモKAWA-
SAKIもステージに入ってきた。拍手が起きる。オーケストラは第1ヴァ
イオリンが6人(?)の小編成。コントラバスは4。
(追記)ヴァイオリンは、一部を除き、第1と第2の区別がない--後から
堀さんに教えていただいた。(IMSLPご参照→こちら
(1)「入祭唱とキリエ」
低弦の伴奏に乗って、「レクイエム・エテルナム」の合唱はよくピッチが
そろって、よい出だし。ここは出だしだけに一番難しいかもしれない。
テノールパートも好調。皆さん、何より歌う姿勢(フォーム)がすばらしい。
(2)「奉献唱」
アルトパート、テノールパートのア・カペラも練習の賜物?中間部の与
那城さんのソロは、芯のある立派な声である。
(3)「聖なるかな」
透明感ある、美しい合唱がホールに響き渡る。指揮ぶりどおりの大きな
音楽。
(4)「慈悲深いイエスよ」
オルガン伴奏による、吉原さんのソロによる長いブレスが続く。
(5)「神の子羊」
4部合唱。各声部が聴き合った、バランスとピッチがすばらしい。聴き合
う合唱は、繰り返し練習するところから生まれるものだろう。
(6)「私を解き放ってください」
与那城さんのソロから入る曲。劇的に歌い上げる合唱が心に響く。
(7)「天国にて」
児童合唱も加わった4部合唱。ソプラノパートが「我を解き放ちたまえ」
と歌い、他のパートが「エルサレムへ」と繰り返す音楽が絶妙だった。

フォーレのレクイエムは、(発声がよければ)いつ聴いても美しい。


2.デュリュフレ(1902-1986) レクイエム 
弦楽5部は12型かしらん、大きくなった。オーボエも加わっている。
フォーレに続き、ほとんどの方が暗譜だが、デュリュフレの方が譜面を
見る方が少し多かったかしらん。それだけ難しいのかもしれない。
(1)入祭唱
待ったましたとばかり男声合唱が「主よ、永遠の安らぎを彼らに与えた
まえ」といい声で歌いだす。その後の「神よ、あなたはシオンで讃えら
れ、エルサレムで誓を捧げられる」と歌う女声合唱がパートの声もそろ
い、すばらしい。
(2)「キリエ」
入祭唱から切れ目なく演奏される。
(3)「主イエス、キリストよ」
ここでは堀さんらしい堂々とした大きな音楽。このような演奏を聴くと
「大道を歩む」という言葉を思い出す。児童合唱と女声合唱、そして
与那城さんのソロも加わり、大きな山を作った。
(4)「聖なるかな」
女声合唱から始まり、男声合唱も加わり、感動的。この曲の譜面を見
たことはないが、意外と難しいのではないかしらん。
(5)「慈悲深いイエスよ」
弦楽とオルガンによる静かな伴奏をバックに加納さんが、暗譜で、「慈
悲深いイエスよ、彼らに安息を与えたまえ」と歌う。深いブレスに支え
られた、隙のない、集中力ある、見事な歌唱に会場全体がシ~ンとな
った。
(6)「神の子羊」
児童合唱の一部(12人?)と混声合唱。旋律はグレゴリオ聖歌風。
パートからパートへ、次々と上手に受け渡していく。
(7)「永遠の光」
このあたりは東響の誇る木管群が活躍。「主よ、永遠の光が彼らを
照らし、聖人たちとともにあらんことを」と歌う。
(8)「我を救いたまえ」
6分ほどの長い曲。ホルン、トロンボーンに続き、ベースパートが「我
を救いたまえ」と歌い出す。途中の全体合唱で激しくなる。与那城さ
んのソロも登場。児童合唱は天使の声だ。
(9)「天国にて」
最後は、文字どおり天国の音楽。堀さんも指揮棒を持たず。最後に
「天使たちの合唱があなたを迎え」と静かに終わった。しばらくの静
寂の後、大きな拍手とブラボーが来た。
ソリストの方々も会場に応えた後は合唱に拍手。カーテンコールでは、
児童合唱指導の藤井さんも登場、児童合唱に拍手するとともに、ソリ
ストの方々と会場の拍手に応えた。

一年を通じて合唱を聴く機会は少なくないが、その中でも大変に満足
の行く演奏会だった。



チラシ


プログラム

「フォーレ先生、デュリュフレ先生、ご機嫌よう!」という堀さんの長文は
おもしろく拝読した。堀さんによるパリの写真も楽しめる。

なお、堀さんは現在中部フィルハーモニーのプロダクション・アドバイザ
ー兼レジデンス・コンダクターを務めておられる。
今週から中部フィルと、文化庁「文化芸術による子供の育成事業」で、
九州の巡回公演が行われるという(文化庁関連HP「I.中部フィル プロ
グラム」ご参照→こちら)。お近くの方はお楽しみに!



CD「デュリュフレのレクイエム」 
堀さんと東響コーラス等のライヴ録音 
メゾ独唱は、こちらも加納悦子さん


堀さんから頂戴したサイン




12:36


12:48


12:54 武蔵溝ノ口


13:14 川崎駅


13:17 川崎駅改札口前


13:18


13:20


13:22


13:23 ミューザ川崎シンフォニーホール入口前


13:32 ホール入場開始


13:38 第1ステージ 開演前


14:50 休憩中 白ワイン 500円


14:51 休憩中


14:54 堀さんの奥様がCD、書籍を販売中


16:02 終演後のサイン会 堀先生にファンが殺到。



16:13 minorer氏と反省会

「雑談力」について、「雑談は苦手」などと雑談する。


16:37 食べる前に写真を撮るのを忘れていた。


16:53 2杯目にチャレンジ!

ほろ酔い加減になって、お店を出る時、入れ替わりにゴルフバッグを担
いだおじさんが入ってきた。「今日はいい天気でしたね~」と雑談力を
発揮。おじさんも「(スコアはともかく)天気はよかったです(笑)」と。


18:00 川崎発


18:22 武蔵溝ノ口に到着


18:29 溝の口


コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『文藝春秋』10月号 | トップ | 9/23 『あの日のように抱き... »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (あき)
2015-09-28 11:55:45
かつての団員です。
当日は都合悪く伺えませんでしたが、素晴らしい演奏であったことが伝わってきます。
2曲もの曲を暗譜で歌うには、相当な集中力が必要に違いありません。敬意を表したいです。
次回は聞きに伺えたらいいなと思います。
返信する
Re;Unknown (katsura1125)
2015-09-28 19:40:29
あき様、早速のコメント有難うございます。

フォーレだけならまだしも、多くの方がデュリュフレを暗譜で歌うのはすばらしいですね~。

指揮者の堀さん(--私と同じ干支ですが。)にはいつまでも頑張っていただきたいと応援しています。
返信する
ご来場、誠にありがとうございました (lin2)
2015-10-05 03:33:48
現団員(7年目くらい)です。
今回は連休中の開催にも拘らず、ご来場いただき誠にありがとうございます。

各曲の様子を細かく描写していただき、「客席からはどのように見えているのだろう、どのように聴こえているのだろう」といつも気になっていたので、とてもありがたく拝読致しました。
写真も、始まる前後の会場の様子など見ることができないので、楽しませていただきました。

今後どうなるか検討中ですが、またの機会には足をお運びくださいませ。
返信する
Re;ご来場、誠に・・・・・・ (katsura1125)
2015-10-06 10:42:01
lin2さま、コメント有難うございました。遅くなって申し訳ありません。

とても表現できないような感動に対して、つたない感想で失礼しました。

「アニモKAWASAKI」の演奏会は一人でも多くの人に聴いてもらいたいと思わせる演奏会の一つです。さらなるクレッシェンドを祈念してやみません。

堀先生によろしく!
返信する
Unknown (lin2)
2015-10-09 04:44:33
ご返信ありがとうございました。

そんなに感動してくださったとは、(末席とは言え)演奏家冥利に尽きます。ありがとうございます!

今日は夜に堀先生も交えた役員会議があるので、お伝えしておきます。
返信する
Re;Unknown (katsura1125)
2015-10-09 21:38:04
lin2さま、有難うございます。
堀先生もお忙しそうですが、これからも皆さま(と)の熱演を楽しみにしています。
(わが友チャリさんにもコメントされているかしらん?)
返信する

コメントを投稿

音楽」カテゴリの最新記事