人生ブンダバー

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12/15 慶應ワグネル男声合唱団第144回定期演奏会(長文)

2019-12-21 05:00:00 | 音楽

12月15日(日)、今年もワグネル男声定期演奏会の時期となった。
今年は数えて、第144回だ。


個人的には、私が現役最後の定演から数えて、45回目。すなわち卒
業して45年になる。歳を取るわけだ(笑)。

いつだったかしらん、平成11年卒のMさんと話していたら、「大先
輩ですね」と言われてショックを受けた。若い人にとっては迷惑か
もしれない(笑)が、いつまでも現役時代の気持ちを持ち続けてい
る(--というか、現役の演奏会に来るとそれを思い出す)から、
こういうことになる(笑)。OBはみな同じかな。

開場と同時に皆さまをお出迎え。
作曲家菅原明朗先生(1897-1988)のお孫さん北島さんが慶應のマ
ンドリンクラブOB野口さんと「丘の上」を聴きに来られ、ご挨拶。
いろいろな方が来られている。


<プログラム>
慶應義塾塾歌
1.『Colors~ラトビアの人と風景~』
 指揮;佐藤正浩
2.男声合唱組曲『青い小径』、「みどりの窓」 
 作詩;竹久夢二 作曲;森田花央里
 指揮;山内祥平 ピアノ;森田花央里
3.男声合唱組曲『終わりのない歌』
 作詩;銀色夏生 作曲;上田真樹
 指揮;清水雅彦 ピアノ;前田勝則
--休憩--
4.男声合唱のための組曲『Man of La Mancha ラ・マンチャの男』
 編曲;源田俊一郎 指揮;佐藤正浩 ピアノ;前田勝則 
 パーカッション;大里みどり 演出;漆畑萌里


<ご参考までに>オンステ人数の推移(プログラム記載ベース)

年度 19 18 17 16 15 14 13
人数 63 64 67 72 66 57 67

本年度学年別人数;4年17、3年17、2年11、1年18 計63人


( )内は概算人数・・・・・・日本野鳥の会のように上手に数えられな
いが。[ ]内は概算演奏時間。

慶應義塾塾歌(50人?)
1.『Colors~ラトビアの人と風景~』(42人)[15分50秒]
 指揮;佐藤正浩
ステージ両側にワイングラスが準備される。
ラトビアの現代作曲家4人による、いろいろな曲(ア・カペラ)。
この曲、本番は「いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭」、六連に
次いで3回目。
聴くのは2回目だが、その分こちらも理解が深まっているかしらん。
六連時より10人ほど増えた。

(1)代々に歌が響く
佐藤先生は指揮棒なし。ベース系の開始。全奏のfとなっても音が
にごらないのはすばらしい。自分の声と他パートをきっちり聴いて
いる証拠かな。
--一時代のワグネルは、ただひたすら、他の声を聴かず、思いっき
り、これと信じた声を出して、アンサンブルが壊れることがあったも
のだが(笑)。
(2)永久の青
ゆったりしたAーB-Aの構成。やや硬さというか慎重さがあったか
しらん。(そういう曲?)

(3)御身を崇めん
ラテン語歌唱の宗教曲。「アレルヤ」のつぶやき風ppをバックに、
旋律が浮かび上がる合唱。絶妙なバランス!が筆舌に尽くしがたい。
Topテノールの高音の「抜き方」というか、声部の切り替えという
か、頭声への持って行き方がまことにすばらしい!
私には、逆立ちしてもこんな声は出せないだろう。
(4)星々
ワイングラスを取り、ステージに広がる。ワイングラスを片手でこ
する。天からピーンとした音が聴こえる。満天の星空に声が天から
降りてくる。


2.男声合唱組曲『青い小径』、「みどりの窓」(58人)[23分]
 作詩;竹久夢二 作曲;森田花央里
 指揮;山内祥平 ピアノ;森田花央里
青春の歌であり、竹久夢二--大正ロマンの世界でもある。学生
(山内さん)から森田先生への委嘱によって、混声合唱から男声合
唱に生まれ変わった。
今年の四連では、雨森先生を招聘し、40人ほどで演奏している。先
生が振った四連の曲を学生指揮者が振るのは珍しいのではないかし
らん。今回は作曲者自らの伴奏である。

(1)鐘
山内さんは指揮棒なし、左利きで柔らかい指揮。女性的な曲だ。撥
音(小さな「っ」)がよくそろっていた。
(2)花火
「うつくしきものはなべてはかなし」にグッと来る。
(3)ゆびきり
まったく抒情の世界だ。山内さんは、J.ノットのようなゆらゆらの
指揮。
(4)あなたの心
ア・カペラからポツリポツリと伴奏が入る。Sec.にメロディーが多
い?

「みどりの窓」
どちらかというと語感より音楽の流れを重視した演奏だ。
最後はfへのクレッシェンドでスパッと終わる。
山内さんのややぎこちないステージマナーも学生らしくよかったか
しらん。


3.男声合唱組曲『終わりのない歌』(52人)[16分]
 作詩;銀色夏生 作曲;上田真樹
 指揮;清水雅彦 ピアノ;前田勝則
客演清水先生はワグネル定演初登場。ご自身テノールとして活躍さ
れている、藝大声楽科出身の声楽家(--三林先生に師事されたの
で、木下保先生の孫弟子ということに?)。都留文科大学教授、藝
大非常勤講師。

(1)光よ そして緑
序奏にあたる曲。前田先生による透明感のある前奏。第一声から生
き生きした歌声だ。前田先生は譜めくりなし(最新兵器?)。
(2)月の夜
「暗い月の夜が僕たちのこころをさえざえと照らす」で始まる短調
の曲。パートの「音色」がすばらしい。
(3)強い感情が僕を襲った
聴き進むうちに、突然、私も「二十歳のころ」(立花隆)を思い出
し、ステージがにじむ。
(4)終わりのない歌
「~をください」にパトスがあふれる演奏だ。「悩みつつある時、
汝は太りつつある」という言葉が頭をよぎる。
(5)君のそばで会おう
ここでもmfからfへのクレッシェンドもアンサンブルが崩れない。
総じて、まことにwetな曲だが、それをやり過ぎないながら、不思議
にも訴えてくるものが大きい演奏。
まことに「声」を知っていることを感じさせる指揮であった。

--休憩--
20分間。OBで他愛もなく歓談。赤ワイン。


4.男声合唱のための組曲『Man of La Mancha ラ・マンチャの男』
(52人)[29分]

 編曲;源田俊一郎 指揮;佐藤正浩 ピアノ;前田勝則 
 パーカッション;大里みどり 演出;漆畑萌里
『ラ・マンチャの男』は懐かしい。40年ほど前、母と帝劇に観に行
ったことを思い出す。出演は六代目染五郎、上月晃だった。二代目
白鴎はまだまだ頑張っている。

ステージ下手寄りにピアノ、パーカッション等。
かなり動きのあるステージで、DVDはおすすめだ。
演奏時間は長く、2ステージ分のボリュームがある。
団員は、黒シャツ、黒ズボンに、胸には赤いハンカチ。

(1)ラ・マンチャの男
最初は、会場が真っ暗に。最初の整列から動くステージ。佐藤先生
も長めの指揮棒で、ステージ左から中央、左と動く。1曲目が終わる
と拍手が起きる。
(2)彼が好きだ
照明も加わり、色彩感あふれる合唱だ。
(3)ドゥルシネア
ドゥルシネア(売春婦アルドンサ)を「心から」歌う、思い入れの
入った合唱。
(4)床屋の歌/マンブリーノの黄金の兜
ゾリ(正しくはゾーリかな)が続々登場。なかなかソリストの粒が
そろっている。
(5)かわいい小鳥や、かわいい小鳥や
透かし模様の照明の中、ゾリ2人が歌い上げる(--こんな曲があっ
たかしらん)。
(6)フィナーレ
「悲惨な表情の騎士」~「ラ・マンチャの男」~「かなわぬ夢」と
続く長いフィナーレ。ゾリは4人。

なかなか動きのある演出だったが、相当しごかれたのではないかし
らん。
最後は案の定ブラボーの嵐。佐藤先生から12人のゾリも「紹介」さ
れ、拍手&ブラボーを受ける。
繰り返しになるが、ゾリを12人並べることは、バックの合唱もいる
わけだから、全体的に粒がそろっていないと難しいだろう。小貫先
生の地道なご指導の賜物。

拍手に応えるカーテンコールで、団員がいったん退場し、ブレザー
に着替える間、佐藤先生、清水先生、森田先生による10分ほどのト
ーク。

清水先生のアンコールは、同じく上田真樹作曲の「酒頌(しゅしょ
う)」(訳詩林望)。
ただ張り上げるのではない、きっちりしたアンサンブルに、各パー
トの音色がそろい、聴いているうちにこちらもすっかり同化してし
まった。

佐藤先生のアンコールはR.シュトラウス「献呈」
この日初めてのドイツ語。ワグネルにはドイツ語が似合う、と言っ
たら、ワグネル(ワーグナー)は何と言うかしらん(笑)。
(余談だが、芥川龍之介を読むと、大正10(1921)年に中国を回っ
た紀行文で、ワーグナーをワグネルと表記している)。

学生指揮者山内さんは、信長貴富作曲「詩人の最後の歌」。いかに
も、ラストとして感情移入しやすい曲だったかしらん。

長く続く拍手が手拍子に替わる中、恒例のカレッジソング。
〇「若き血」(作詩・作曲堀内敬三S2)
速めのテンポでさっと歌い上げる。
〇「我ぞ覇者」(藤浦洸作詩、古関裕而作曲S21)
個人的にはいつも思うのだが、「早稲田を倒せ」で大きくテンポを
落とさなければ、「意外性」が生まれ、素晴らしいのだが、誰もそ
うしない(笑)。
〇「丘の上」(青柳瑞穂作詩、菅原明朗作曲S3)
学年別の整列。最前列の4年生が一斉にブレザーのボタンをはずす。
途中で指揮が4年山内さんから3年菊地さんへ引き継がれる。山内
さんが、逆に菊地さんに抱き着いた。
光陰矢の如し。たった3年前は1年生だった4年生、お疲れ様!

お開きとなるや、私はただちにCDを申し込んだ。



プログラム




15:29 あざみ野一丁目


15:35 ハックドラッグでマスクを買う。


15:38 あざみ野


16:07


16:10 副都心線渋谷


16:24 池袋着


16:28 西口地下街


16:32 東京芸術劇場1階


16:32 大ホールへ


16:33


16:34


16:35 開場前の大ホール入り口
常任幹事藤田さんの顔を見つけ、しばらく談笑。


16:48


16:48 お隣のギャラリー


16:53 スタンバイ


16:58 開場2分前 OB幹事もスタンバイ


17:00 入場開始


17:05


17:06 当日預かり


17:07 招待者受付


17:08 「いらっしゃいませ。お待ち申し上げておりました」


17:16 当日売りに長蛇の列


17:19


17:31


17:33


17:47


17:48


17:49 花束等受付中


17:49


17:50 CD、DVD販売中


17:54


19:24 休憩


20:43 お開き 下手への退場に温かい拍手


20:46


20:49


20:49


20:51


20:53


20:57 レセプション会場(YRホールへ)


21:00


21:00 受付 5000円を支払う。


21:01


21:01


21:04 池田部長と塩澤前部長


21:07 
20歳未満のため、「ノンアルコール」の札をぶら下げています。



21:13


21:15


21:15 
会社員1年目。「私は、明日仕事なんでノンアルコールの札です」。



21:20 たくさんの若手OBも


21:21


21:22 佐藤先生が到着


21:28 別府さんの司会で


21:30 新任の池田部長


21:36 吉川会長「(今年も)すばらしかった」


21:40 乾杯~(澤口幹事長)


21:41


21:50 佐藤先生
「ワグネルは(いろいろな意味で)日本一を目指していますが、け
して奢ってはいけません」


22:01 清水先生


22:03 前田先生


22:07 森田先生


22:13 クローク部屋


22:21 野添先輩と早めに失礼


22:42 渋谷


23:41 終バスがなくなり、野添先輩と徒歩で帰宅。
野添さんは駅からご自宅まで30分、元気に歩いて行かれた。

24:15 就寝。


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