たまやんの「大きい画像の貼れるブログに引っ越したい」

お久しぶりです。ネタバレあります。

「息もできない」

2010-05-05 20:05:21 | 映画感想
(2010年5月5日 名古屋シネマテーク 2008年・韓国 ヴィスタ SR 130分)

「チェイサー」に続き、またも才能ある韓国映画の新人監督が生まれましたね。
しかも、主役の人がそうだと後で知って驚いています。

いきなり、主人公による女性相手の暴力描写。
でも、「お前、殴られてばかりでいいのか?」と問いかけ、殴られる。主人公の男は根っから悪い男ではないのがわかる。

もう一人の女子高生との出会いの場面も面白いし、かっこいい。

過去の傷を抱えながらも臆病を隠し、暴力でコミュニケーションしてきた不器用なチンピラ、悲惨な境遇で鍛えられた強い女子高生、チンピラと女子高生との愛情と言うよりも、同じ境遇で近しい人を無くした者同士の交流が心に染みました。

暴力まみれではあるが、決して煽ったりせず作家の視点は優しく、客観的に見せているので陰惨さは感じない。

過去の戦争体験、国の歴史的背景…暴力の原因はいくつもあるが、愛する者を死に追いやるのもまた、愛する者なのだというのは極めて残酷としか言う他ない。

だが、この作品にも救いはある。
親しい人は、更に親しい人を引き合わせるということで、たとえ悲惨な事があろうとも、自分を見つめてくれる人がいるだけで、人は生きていけるんだと思う。

とにかく、テーマは痛いほど伝わってくるし、演出も上手い。役者もみな愛すべき人たちばかりで素晴らしい作品でした。







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2 コメント

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えっ! (しゅーまい)
2010-05-12 00:10:00
アクトビラで最初の15分くらいだけ見ましたが衝撃的ですよね。

てか主役の人が監督なんですか!
びっくり!
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そうそう、 (たまやん)
2010-05-12 22:39:53
アクトビラって、テレビのネットで映画とか観られるサービスなんですね!
最近電気屋通いしてるので、名前だけ覚えてた。

そう、つかみからすごいでしょ。この映画!
僕も後から、監督が主役の人と聞いてビックリ!
そんな訳で、機会があったら最後まで観てくださいねー。
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