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お久しぶりです。ネタバレあります。

「犬神家の一族」 リメイク映画の価値

2006-12-21 23:24:37 | 映画感想
(2006年12月21日 MOVIX三好 2006年・日 ヴィスタ SRD 134分)

76年に製作され大ヒットした角川映画第一作を、市川崑監督自らが完全リメイク。石坂浩二はもちろん、加藤武、中村敦夫ら市川監督作品の常連も多数出演。犬神家の一族に遺された巨額の財産を巡って凄惨な殺人事件が発生、解決に乗り出した金田一耕助の名推理が驚愕の真相を明らかにしていく。

最近は、テレビ番組でも映画でも、「○年ぶりの復活!」と、かつての名作、名企画がリメイクされることが多いですよね。名作を見て育った世代が偉くなったので、今度は自分らの手で!との思いがあるのだと思う。それでもたいていは大人の事情で、なるほど!ザ・ワールドの司会が爆笑問題になったり、タイムショックの司会が秀ちゃんになったりする。(これは仕方ないが)

やっぱり、面白かったものは、そのままの形で見たい!
(そういや、最近復活した木枯らし紋次郎も中村敦夫がそのまま演じてましたね)

その結果、やっぱり面白い!と言えるものが出来たと思う。
金田一ものの魅力でもある、血縁と因習が招くおどろおどろしい世界も、今の時代でできる範囲でしっかり再現できている。

ただ、何から何までほぼ完全に作ったことで、前作の珠世役・島田陽子とスケキヨ役・あおい輝彦の凄さを改めて感じたり、オリジナルキャストに寄る年波にめっきり寂しくなったりしました。それでも石坂さんは若々しいし、富司純子は凄かったけど。それでも、監督の作り出す光と影の映像美をスクリーンで観られただけでもこのリメイク企画には価値があったと思う。

登場人物の顔を繋ぐ短いカット割り、フォーカスの使い分け、血の表現、どれも堪能できました。DVDでは完璧に再現できないかな。


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