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お久しぶりです。ネタバレあります。

「叫(さけび)」

2007-03-09 23:09:40 | 映画感想
(2007年3月9日 MOVIX三好 2006年・日 ヴィスタ ドルビーSR 104分)

不可解な連続殺人事件の謎を追う一人の刑事が、やがて忘れ去られた過去の記憶の迷宮に呑み込まれ混乱と恐怖に苛まれていく姿を描く。

黒沢ホラーっていつも廃屋ばっかりだなとは思いながらも、最近の作品の中では一番面白かった。 キャストが豪華で、話が分かりやすくて、SFXもよくできている。

テーマとしては、「過去に犯した過ちへの反省」なのでしょうかね。

直接手を下して人を殺すよりも、見捨てて死なせる方が罪深いのかなあ。それよりも、過去にやってしまった事を反省もせず、忘れるのは相当罪深い。過去にいろいろやったのに、「全部無しにしたい」と思うそんな日本への警鐘とも言えるのでしょうか。

再開発の為にめちゃくちゃにされて放り出された東京の風景を見ると、やっぱり反省していないのかなと思ってみたり。

それはそうと、ハッキリと姿が見えるし、声も聞こえる、でも気持ち悪いという今までになかった幽霊像は斬新だった。演じた葉月里緒奈が頑張っていた。(声の人は違うけど)あんなハイトーンボイスは初めて聴いた。映画館が出せる最高レベルの高音じゃないかしら。

技術面では、ワンカットで人間が建物から飛び降りる場面が「回路」の時以上に巧く撮れていた。警察署の変な雰囲気も良かった。

初めにも書いたけど、廃屋で何かが起きる、この手のホラーは飽きてきたかも。
そもそも、監督はホラーを作り続けたいのか?スポンサーの要望で作らされているのかしら。


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2 コメント

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観てきました。 ()
2007-03-19 01:40:25
せっかく東京に行ったんで映画をと思って
チェックしてたのが「東京の嘘」だったのですが
・・・なに!横浜でしか上映されてないじゃん!

ってことで「叫」を観てきました。
だってほら俺、黒沢清作品好きじゃないですか
ってまー確かに廃屋での・・・はそろそろ飽きて
きますが、この監督作品のなんか不思議な感じの
映像がたまらなく好きなんですよね。(変な世界)
って感じがまたなんとも言えないのです。


今後一番観たいのは3月31日から公開の
「檸檬のころ」です。
えーっと谷村美月が好きで(笑)
それにこの映画では「カナリア」のコンビで
出演じゃないですか!谷村美月&石田法嗣
石田法嗣は「バーバー吉野」も良かったので
この映画がどうしても観たいです。
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Jホラー (たまやん)
2007-03-19 21:58:09
「檸檬のころ」は客の好みそうな、色の薄い感じの映画みたいだねえ。
谷村美月は最近よく出てるよなあ。
最近は「酒井家のしあわせ」にも出てたっけ。

黒沢清は変な世界が見られるのなら、もう1本ホラーでもいいかな。
そういや、Jホラープロジェクトの1本をまだ手掛けてないんだよな。
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