たまやんの「大きい画像の貼れるブログに引っ越したい」

お久しぶりです。ネタバレあります。

「インターミッション」

2013-03-03 14:14:05 | 映画感想
(2013年3月2日 銀座シネパトス1 2013年・日 ヴィスタ 112分)

震災のあおりで取り壊しが決まった銀座の古い名画座。ここを守ってきたのは美人女支配人のクミコとフリーターの夫ショウタという超年の差カップル。そんな劇場の最期を見届けにやってきたのは、いずれ劣らぬアブないお客たちばかりだった。

3月31日で閉館となる銀座シネパトスへ行ってきました。
今回観たのは、シネパトスを舞台にしたシネパトス最後の映画。




遠方ゆえ、シネパトスは数えるほどしか行ったことなかったですが、地下鉄の振動音を体感できる特殊な小屋として、男くさい映画を上映する男の墓場として、常に気になる映画館でありました。
2年前に「花と蛇3」を舞台挨拶付きで鑑賞。おっさんばかりの客席が終始シーンとしていたのが印象的でした。




年の離れた支配人、可愛らしい受付嬢、そして変わった観客たち…。
映画はこの人たちの幕間のおしゃべりを中心に構成されるオムニバスだが、面白いのもあれば退屈なものも。

主婦二人が悪だくみを始める話とか、お父さんが若い奥さんを貰う話とか、映画館で死にたい女の話とか。
10話ほどのオムニバスとなっていて、ひとつの話を終えるとその日上映のタイトルが、『カール・ドライヤー「奇跡」』などと出てくる。
ああ、この映画内容に沿った話だったんだと分かる仕掛け。

ただ、これらの映画のチョイスが本来のシネパトスの上映作品とは程遠いなものばかりだったので白けてしまった。
よく言えば、映画好きが集まって作った映画狂の映画。悪く言えば、パトス関係無しでスノビズム溢れるマスターベーション。

映画のチョイスとか会話の退屈さはまあ、ええわな。
許せないのが、全編を覆う、あんまり関係のなさそうなメッセージ。

シネパトスを地下街ごと取り壊す理由が「大地震が来たら危ないから」だそうで、そこから原発云々の話を作ったかもしれないですが、後半がほとんど反原発や放射能の話になってて辟易。
奥野瑛太さん扮するバイト君が「映写の仕事してて反原発集会に参加しない」と彼女に責められてたけど、集会より仕事の方が大切だろが馬鹿!

ラストの秋吉久美子のセリフ「映画は何でもアリなのよ」で救ったつもりだろうが、お祭り映画とはいえナシだろ。
そもそも映画に出てた人たち、樋口真嗣以外シネパトス来た事ないだろ多分。

まあ、もっと許せないのが、上映中お構いなしでメールチェックしたり、お喋りしたりする登場人物なんだけどね!


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