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お久しぶりです。ネタバレあります。

「ゾディアック」←→ダーティハリー

2007-06-22 23:58:27 | 映画感想
(2007年6月22日 MOVIX三好 2007年・米 シネスコ SRD 157分) 

“ゾディアック”と名乗る謎の犯人が引き起こした連続殺人事件をそれぞれの立場から追究するものの、得体の知れない犯人に翻弄され運命を狂わされていく4人の男たちを描く。

デヴィッド・フィンチャー監督の最新作は、実在の殺人鬼をテーマにしたサスペンス…となると、誰もがあの映画の再来を期待してしまいますが…

ゾディアックが次々と殺人を犯しては、次々と声明文を送りつけるという劇場型犯罪を描いた活動期の流れは時系列通りに描かれていてワクワクさせられるが、停滞期、休止期、復活期へと至る後半はあまりに情報量が多く、しかも錯綜している。

それは、風刺漫画家を中心に、彼らが彼にのめり込み、狂わされていく過程が丁寧に描かれているから。犯罪そのものよりも、マスコミや警察の組織から個人が外されていく事の怖さ、それでも探求を続ける人間の執念がこれでもかと描かれていて興味深かったです。

さすがにちょっと混乱しますが、それでも158分の長尺を飽きさせなかった。容疑者と対峙する場面が迫力充分。

とにかく情報を伝えたい、という映画なので、フィンチャー独特のトリッキーな映像を楽しみたい人には物足りないかも。でも、タクシーを俯瞰で捉える場面や、至る場面で見られる横移動の画は彼らしくて面白かった。

ゾディアック事件をモデルにした「ダーティハリー」から、逆輸入みたいな形でこの映画がそっくりいただいているのも面白い。改めてあの映画を観ると、この事件がアメリカに与えた影響を感じられるのだろうな。


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
確かに! (のら)
2007-06-23 18:42:22
「ゾディアック」に魅入られた男たちの
悲劇といいますかね、すごく感じましたね~。
グレイスミスの二番目の奥さんなんてデートから
いきなりどっぷりゾディアックだったしな~。
最初はそれもスリリングで楽しかったかもしれないけど。

私は「ダーティハリー」を見てないので
一度見てみようと思ってます。
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あ、ごめんなさい・・ (のら)
2007-06-23 18:43:49
「はじめてのデート」と書くところでした↑
失礼しましたm(__)m
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了解! (たまやん)
2007-06-24 06:24:11
訂正、了解しました。

かなり娯楽性を犠牲にしてる感もありましたが、
この作品は興味深く観られましたねえ。
「ダーティハリー」も後で観るとたぶん深いですよ。
かくいう僕もテレビでしか見てないので、改めてDVDで見てみよう
と思います!
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