けいた と おちぇの親方日記

わんこと暮らす、のんびり日記

小説「聖の青春」(大崎善生著)

2014-12-08 18:00:00 | 書籍(コミック)
日経夕刊(土曜)の最終面に文学周遊という、
ひとつの小説を取り上げ、
作品とその舞台となった周辺を紹介するコーナーがある。

11月29日は大崎善生さん著の「聖(さとし)の青春」であった。



本作品は、1998年に29歳で早世した、
将棋棋士・村山聖さんの生涯を描いた大崎さんのデビュー作である。

この日の記事を読み、久しぶりに再読した。

村山さんは丸々したほっぺが特徴であるが、
これは幼い頃に発症したネフローゼの影響である。



愛らしい風貌と個性的なキャラクターで人気者であった。

こんな風貌であるが、将棋は強く、
奨励会入会からプロ入りまで僅か2年11か月。

羽生世代の代表的な棋士で、
羽生さんとの対戦成績は通算6勝7敗。



これは羽生さんとの最後の対局(第47回NHK杯決勝)で、
このときは羽生さんの勝ちであった。

月下の棋士」の棋士・村森聖や「3月のライオン」の棋士・二海堂晴信は
村山さんがモデルといわれており、いかに彼が愛されていたか分かると思う。

将棋好きではない人にも、
読んでもらえたらと思う作品である。

また、大崎さんの作品に「将棋の子」がある。
これは奨励会に入るものの、
退会していった成田英二という人の話である。

奨励会の厳しさ、
棋士になれなかった人のその後の人生を描かれており、
こちらも読んでもらいたい作品である。

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