宮下奈都さんの
「窓の向こうのガーシュウィン」を読んだ。
周囲にうまく馴染めず、
欠落感を抱えたままて大人になった私。
そんな彼女が額装家のある男性と出会い、
成長していくという物語。
同級生のことを、「クラスの友達」と呼ぶのが
小学校での習わしだった。
友達じゃないのに
友達と呼ぶのはおかしい気がしたが、
私の気など誰も気にしちゃいない。
一度も話したことのないただの同級生を
クラスの友達と呼べば、友達のハードルは下がる。
(中略)
もちろん子供たちは知っている。
そんな友達が百人いたってなんにもならない。
しなくていい、しなくていい、
って思っているのは、意外と身体に溜まるよ。
知らないうちに溜まっていって、
いつかほんとうにしなくていいって
思っちゃうんだ。
私は何も待っていない。
それでも、先生には「今」しかない。
私にあるものも「今」だけだ。
そういう意味で、先生と私は対等だ。
「今」このときを捕まえて
味わいつくさなきゃいけないのは同じなんだ。
しあわせ。素晴らしくあたたかいもの。
******************
本作の中で、卯の花の話が出てくる。
卯の花の匂う垣根に
ホトトギス、早も来鳴きて🎶
卯の花とは、「空の木(ウツギ)」という
木の花のことだと初めて知った。
今日のおまけ。
寝姿が可愛い。
気持ちよく眠れるのはいいことだね。
おしまい。