昨年、薬丸岳さんの小説「死命」を読んだ。
若くしてデイトレードで成功しながら、
自身に秘められた女性への殺人衝動に悩む榊信一。
ある日、余命僅かと宣告され、欲望に忠実に生きることを決意する。
それは連続殺人の始まりだった。元恋人の澄乃との皮肉な再会。
犯人逮捕に執念を燃やす刑事・蒼井にも同じ病が襲いかかり、
事件の展開は衝撃の結末を―。
少年犯罪を扱った「天使のナイフ」(講談社文庫)
幼女暴行を扱った「闇の底」(同)
精神障害者の犯行を扱った「虚夢」(同)。
薬丸さんの作品は重いのだが、
考えさせられるものが多く、好きである。
本作品もそうであった。
余命幾ばくもないことが分かったとき、
どのように生きるか。
自分なら蒼井のような生き方はしないと思う。
ましてや、榊のようなことはしないと思う。
なお、榊が連続殺人を犯すのは、
末期癌と分かったことがきっかけではあるが、
幼児期の虐待による殺人願望を抑える必要が
なくなったと思ったからである。
決して自暴自棄になったからではない。
この点は大きな違いだと思う。
若くしてデイトレードで成功しながら、
自身に秘められた女性への殺人衝動に悩む榊信一。
ある日、余命僅かと宣告され、欲望に忠実に生きることを決意する。
それは連続殺人の始まりだった。元恋人の澄乃との皮肉な再会。
犯人逮捕に執念を燃やす刑事・蒼井にも同じ病が襲いかかり、
事件の展開は衝撃の結末を―。
少年犯罪を扱った「天使のナイフ」(講談社文庫)
幼女暴行を扱った「闇の底」(同)
精神障害者の犯行を扱った「虚夢」(同)。
薬丸さんの作品は重いのだが、
考えさせられるものが多く、好きである。
本作品もそうであった。
余命幾ばくもないことが分かったとき、
どのように生きるか。
自分なら蒼井のような生き方はしないと思う。
ましてや、榊のようなことはしないと思う。
なお、榊が連続殺人を犯すのは、
末期癌と分かったことがきっかけではあるが、
幼児期の虐待による殺人願望を抑える必要が
なくなったと思ったからである。
決して自暴自棄になったからではない。
この点は大きな違いだと思う。