カタスミ

『バトル・ロワイアル(上)』高見広春著

この手の理不尽な大量殺戮系の話はあんまり好きではないので
映画も小説も見た事はなかったのですが
ちょっとデスゲーム系のネタを思いついたので
参考までに…と購入してきました。
以下ネタバレあり。



















映画も漫画も小説も見た事はないけど
多分いろいろな所からちょいちょい概要くらいは
情報が入ってきていたのだと思われ、
今回自分が考えたデスゲーム系のお話と細かい設定が
被りまくってて割とショックでしたww
自分の方のお話はもう一回最初から練り直そうと思いますが、
とりあえずは今回買った小説の方を読み切りたいと思います。

今の日本とは全く別の世界線である大東亜共和国における
中学生達のお話となります。
2年ペースで全国の中学三年生に『プログラム』という
殺し合いのゲームが課せらるシステムで、
全国の中学3年生から無作為に50クラスが選別される。
これ、何の為にやってんだろうね…?
適当な事を並べていたけど、結局は国に反感を持つものを
増やすだけなんじゃないのかなぁ…?
後、才能ある若者もつぶしてしまう危険性があるわけで、
だったら落ちこぼれクラスとか危険思想を持つ生徒がいるクラスとか
そういった生徒達にやらせる方が説得力があるような…
実際、ロシアなどの戦争なんかも、エリートより地方都市や
人種違いの人達から戦争に駆り出されているみたいだし、
独裁政権ってそういうのもうちょっと
意識するような気がするなぁ…とか思ったり。
ま、そんな事考えてたら話にならないけど^^;
後全般的に中学生よりは高校生の方が
設定がより生きてきたのではないかなぁと思う。

今回秋也達のクラスがプログラムに選別され
最後の一人になるまで殺し合いをする事になってしまうが、
最初から残酷な描写が多くて、別にそこまで残忍に書かなくても…(;´Д`)
ノブが早々に殺されるのは予想外でしたが、これで秋也が
復讐心を燃やすきっかけになるのね…と納得。

まぁ、とにかく出てくる生徒死ぬ死ぬ、で
実際なんとなく最後に誰が残るのかだけは知っていたので
生徒が出てきたら(あ~、死ぬわこの子…)ってなりましたよね。
どういう役割を持って死ぬのか…くらいしか読みようがないわ…
出てきたら早々に死ぬから、もうちょっと生徒同士を絡ませても面白かったかも。

生徒全員に自爆装置つきの首輪がつけられており、
無理に外そうとしても爆発、危険区域に入っても爆発、
島の外に逃げようとすれば軍が射殺、もう絶望的じゃね?
こんなプログラムがあるのにここの中学3年生はみんな
結構楽観的に生活してんのなぁ…と思った。
自分だったら絶対中3になったら不登校になるわ…
不登校でも無理やり連れていかれるのだろうか…?(;´Д`)

この場合早々に自殺したカップルが一番良い選択をしている気がする。
最後に助かるメンバーをなんとなく察している為でもあるが、
どうせ助からないのなら、怖い思いをする前にさっさと死んだ方が
良いのかもしれない。
そう思うと開始早々に殺されたノブが一番良かったのかもしれない…
(あんな死に方は嫌だが。)

秋也は時々良く分からない正義感で人を助けようとして
逆に助けようとした人も助けられず、自分の仲間も危険にさらし、
結構イライラしました。
典子と秋也はいいかもしれんが、川田はいい迷惑だろうよ…
典子も自分がケガして迷惑かけてるんだから
それ以上に秋也を煽るのをやめなさいよ…と思いました。
もうちょっと考えて動いてほしい…

人を信用して殺されてしまう子、最後にセックスしたいと言い出す男、
危険地区に入ってしまって自滅する子、などなど、
考えられる行動をする子が続出でした。
そんな中、千草貴子はプライドを持ってかっこよく散っていったので
割と好きなキャラではありました。
しかしいかんせん出てきたら死ぬからね…

後、文章の方がなんか時々変だった。
あんまり使わない言葉が多くて
(自分の勉強不足もあるかもしれんが)
『やくたいもない』とか『笑んだ』とか
え、そんな言い方する…?みたいな?
『笑んだ』って出るたびに『エンダァァァ~イヤァァァ~』が頭の中で
流れるからやめてほしいw
普通に笑ったとか微笑んだとかじゃダメなんですかねぇ…?

いろいろ文句言ってますが、やはり独特の世界観があり
引き込まれ方は尋常じゃないなぁ…という感じがしました。
これ、確かに思春期の子供が見たら変な影響受けそう…
問題作だったのも分かる気がする。

ページ数は上巻だけでも500P近くあるのですが
サクサク読むことはできました。
こういう系はまぁ、そこそこ面白くはなるものね。
下巻の方もすぐに読み出すつもりです。
星は3つ。
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