豪雨の日、小学5年生の葵が姿を消した。
事故か家出か、それとも誘拐か…
奈良刑事の地道な捜査が始まる。
以下ネタバレあり。
いやぁ、面白かったです。
地味なんだけど、地道な捜査が丁寧に書かれていて
大体は真相からはほど遠いが、時々正解が少しだけ紛れている
それを精査していく…という展開で、
ページをめくる手が止まりませんでした。
葵が失踪して、家族の疲弊も描かれ、
疲弊した家族を襲う卑劣な別の犯罪なんかもあり、
犯罪に巻き込まれる事は本当に人生狂わされると思った。
奈良刑事の妹も昔婦女暴行にあっており、
20年以上経った今でも苦しんでいて
性的暴行した輩は全員去勢で良いと思います。
葵が失踪して3年、その間に捜査本部は解散、少人数での捜査に切り替わる。
奈良刑事は他の担当事件がある中、合間を見ては葵の捜査に加わる。
その結果、年賀状の書き損じ交換に描かれていたイラストから
犯人への筋道が見えてくる。
私が読んだ瞬間『絶対こいつが犯人や~!!!』って思った人が
予想通り犯人でしたwww
葵は監禁されていただけで殺されてはいなかったのだけど、
心に傷は十分負っており、
救い出された所で終わってしまったので、その後の事も知りたかった。
身体的な傷は細かく負わされていたが、
性的な搾取はされてなさそうだったのでそこは救いがあった。
犯人の動機もいまいちよく分からず、
途中で奈良が想像していた内容が動機だったとしても
電車に交換日記置いてみたり、ゴルフ場にランドセル捨てたり、
その辺の動機も書いて欲しかったかなぁ…
奈良の妹も最後にはなんとか自立するまでに至り、
実は同じように囚われていた奈良もそこで解放され
みんな幸せになれそうで良かった。
続編も書かれてるような事が匂わせてあったので出たら読みたい。
星は4つ。