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カタスミ

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『ミステリー・アリーナ』深水黎一郎著

2018-07-28 10:23:19 | 小説感想
殺人事件の犯人を当てる娯楽番組を舞台に
繰り広げられるお話。
まぁまぁ面白かったです。
以下ネタバレあり。
























殺人事件の犯人を当てたら20億円!
って番組ですが
外したら臓器移植されるとかいう
訳の分からん展開がw

番組で出題される問題も
犯人を当てられそうになったら
その後の展開を変えるという
いやらしいからくりがありました。

その為回答者数+1で犯人を変えられる展開を用意していて
絶対に当たらないようになっているという。
そして、だいたい回答者に答えを出されたので
最後の正式な回答は相当強引なものであった…

ひとつの物語をいろんな角度から捉えられ
登場人物誰もが犯人になりうる、というのは
非常に面白い流れでしたが
最後の正式な回答がくそすぎて
ここだけ残念でした。

何点かはあまりにも強引…って答えもあるので
どれもが納得できる回答であれば
もっと面白かったかな?
でもまぁ、ジョークとして読めばそれはそれで面白いけど。
出題された問題としての物語以外に
現実世界でのこの番組の不正を暴くってものあって
結構分厚い本でしたが、それなりに楽しめました。

本格ミステリー、というよりはコメディチックとして読めば
楽しめると思います。
星は3つ。

メメント

2018-07-27 07:08:28 | 映画感想
前から興味あった作品ですが
非常に難解でした…
以下ネタバレあり。
物語の肝なので、映画を視聴してから
感想を見る事をお勧めします。




























主人公は記憶が10分しか維持できない。
それは妻が殺された時、自分も襲われその後遺症の為である。
なのでそれより以前の事は記憶している。
ただ事件以降の事は一切記憶できない為
写真やらメモやらでなんとか記憶をとどめつつ
妻を殺した犯人を探し出そうとしている。

といった内容。
この映画の斬新な所は
結論から始まる、というところでしょうか。
現在から過去へさかのぼる、という流れで
真実を見出していく、という構成。
なかなか面白い流れですが、いろいろ把握するのに頭を使う…
結局テディにはめられてジミーを殺しちゃったって事ですかね?
ナタリーはその事を恨みに思って逆にレナードをはめて
テディを殺させたって事ですかね?

この話の構成だとテディが犯人でした、ってオチは
絶対にないだろうなぁ…と思って見ていましたが
なるほど、やっぱ真実は別にありましたね。
記憶がもたないという主人公の設定がすごく生きている内容でした。
結局奥さんは故意でないとはいえ、自分が死に追いやって
さらに、自分を襲った犯人もすでに復讐済みであったと。
しかしそんな事はすっかり忘れてまた犯人と思しき奴に復讐したと。
そしてまたまたそんな事はすっかり忘れて映画の冒頭に繋がると。
んー難しい!

記憶をなくす、といいつつ、恐らくは頭のどこかで
奥さんを殺したのは自分であるという事を分かっていたのかな?
それで、その事をなかった事にしたいが為に
何度も何度もサミュエルの事を自分に言い聞かせているんだろうなぁ。
多分復讐よりはその事実を覆い隠すって事がレナードにとって大切で
復讐うんぬんはその事実を隠すた為の大義名分だったんだろうね。
だから復讐を完了してもその事をメモしてないんだろうなぁ。
物語冒頭のテディを殺した後も、
もしかしたらまだ復讐を続けるのかもしれない…
おい、もうこいつやばいから誰かどこかの病院に収監しろ!!

ナタリーがレナードに殴られた後、
平然とドッドに殴られたとか言ってるあたりは
嘘つきはこいつか…と思いましたが
テディはお金欲しさにレナードを利用してジミーを殺させるし
レナードは全ての真実を語ったテディを恨んで
恐らくは今後すべてを忘れた自分がテディを犯人だと思うように仕向けるという。
ナタリーもテディもそして自分すらも大ウソつきであったというオチですな。

テディはなんであんなにレナードに付きまとったんだろうね?
また騙そうと思って、というよりは心配とか、同情とか、哀れみとか
そう言った感情なのかな?と勝手に思ったり。
記憶なくすけど、メモを取るという行為と、
自分が記憶をなくすって事は分かってるのね。
その辺がちょっと不思議ではありましたが
まぁまぁ面白かったッス!
星は3.5です。

『夏への扉』ロバート・A・ハインライン著

2018-07-13 19:48:47 | 小説感想
久方ぶりのヒットです!
以下ネタバレあり。
























タイムリープものとしてお薦めされていたので購入。
面白かった。
主人公のダンは恋人と友人に裏切られ、会社を乗っ取られてしまう。
失意のうちに冷凍睡眠に入って未来へ行ってしまおうと考えるが
途中で気が変わり、恋人ベルと友人マイルズの元へ乗り込み対決するが
気を許した隙にベルに薬を注射され、意識朦朧のうちに
結局冷凍睡眠に送りこまれてしまう。

ダンがベルとマイルズの元へ乗り込んで
すったもんだやってるシーンがめっちゃ面白くて
夢中になって読んでいたら降りる駅を乗り過ごしたというwww
その後も割と何回か降りそびれかけたわwww
面白いシーンとそうでないシーンが入り乱れてて
最初から最後までのめり込んで、怒涛の如く読むって事はなかったけど
ちょっとこのシーンどうなるのわくわく、みたいな感じで
要所要所面白く読めました。

冷凍睡眠で30年後に目を覚ましたダンは
技術者として最新テクノロジーを目にしてウハウハするけど
やっぱり昔が恋しくて、特に飼い猫のピートと、
マイルズの継娘のリッキィが恋しくて恋しくて震える。
とにかくリッキィに会いたくて、結局タイムマシンで30年前に戻るというwww
そして30歳の男が11歳の幼女と結婚の約束をするのである。このロリコンめ…
まぁ、そこからまた冷凍睡眠で30年後に戻って、
リッキィは大人になってから冷凍睡眠に入るよう指示し、
30年後落ち合った時には30歳と21歳だから、年はちょうどいいのかね…
何回も何回も冷凍睡眠とかして、体に影響ないのかしらとか思うけど
そんな事は全く触れられずwww
なんでまたわざわざ冷凍睡眠で未来に戻ったのかな~?って思ったけど
技術の進化が魅力であったのと、
リッキィと年齢近づけるのが目的だったのかな?

今回はピートも連れて行けたので、大事なものは全部持って行けたんだよなぁ。
んなあほなwwwって展開も多いけど、
騙したベルとマイルズには一矢報い、
最終的にハッピーエンドでスカッとするお話でした。
星は4つ。