カタスミ

『慟哭 』貫井 徳郎著

ネットでお勧めしてる人がいたので購入。
以下ネタバレあり。
この小説の肝である内容も含むので
未読の人は読まない方がいいです。


































救いようがない。

話がひどいって言うか、全く救いがなくてひどい。
まずさぁ、話が長ぇよ!
全然話進まないのに400P以上あるんだもの…
ちょっと読み進めてはやめ…みたいな感じで全然進まない。
もうちょい端折れなかったのかね…辛い。

多分大どんでん返しとして描かれてるんでしょうが
多少ミステリかじった人なら
だいたいどう言う話なのかは予想がつくと思う。
私も結構序盤であ~、多分こうだろうなって思って
その通りの結末だったので。

詳しく言いますと
幼女連続殺人事件を追う警察→娘を亡くして新興宗教にはまる人
が交互に描かれているのですが
宗教にはまる人がだんだんおかしくなって
黒魔術で娘を蘇らせるため
似た子供を誘拐して依り代にする為に殺して行く流れになっており
普通に読んでたらまぁ、警察が追っている事件の犯人が
宗教の人って事になるのですが
実は警察と宗教の時系列がずれており
警察側だった人が犯人に娘を殺されて
宗教にはまり黒魔術で娘を蘇らせるために
同じような犯罪に走った、っていう話でした。

そもそも、主人公の佐伯はほとんど家にも帰らず愛人作ってるのに
娘に嫌われたらめっちゃショック受けてんだけど
たった5歳の子なら今から全然挽回できるのに
努力は全くしないのなぁ…と。
娘の事になったら気がおかしくなるとか言ってる割に
最初の犯人から脅しの手紙が届いたり
家の周りに変な男が現れたりしても深く考えないの何なん?
そもそも事件手詰まりなのに、家の周りに変な人がいる地点で
とりあえず捜査するべきじゃねぇのかと思うんだけど。
実際娘がいなくなってもまさか、そんな馬鹿な。みたいな感じで全然動かないし。
全く無能なんだが。
親父が政治家か何か知らんけどさぁ
そんなに親父と関わりたくないのなら
嫁さんに息がかかってたって分かった地点で
姿でもくらませればいいのにね。
求める割に努力はしない。

こいつの嫁さんもさぁ…
家に変な男が来て、殺人事件の犯人かも!なんて言ってる割に
お茶会とか行って娘一人にしてるし。有り得ねぇよ…
そもそも5歳くらいの子供一人で放置するとか
個人的には全く信じられないんだけど。
普通送迎バス降りたところで親待ってるでしょうよ。
家まで子供が一人で帰るとかねぇわ。マジ神経疑う。

まぁ、宗教の話が佐伯の成れの果てなのはほぼ確信しておりましたが
それでも実はそう思わせといて、最後は佐伯が父親として活躍し
娘を助け家族を立て直す…という展開をほんの少し期待しておりました。
全くそんな爽快な展開は無く。
娘は殺され、絶望した佐伯は警察を辞め
妻とは離婚し、宗教にはまり、新たな殺人犯となるのでした。
本当に救われない。そして娘殺した犯人はまだ捕まってないとか。
あ~救われない。てか警察無能すぎ。ひどい。

このトリックが書きたいが為のストーリーでしたので
これに上手い事ひっかかれば、まだアッと驚くで
面白かったのかもしれません。
しかし早々に分かってしまって、展開も分かってしまって
絶望しかない話の結末に進むのはほんときつい。
読んだ後の鬱々とした感じ、ほんと嫌。
タイトルからして展開はお察しだったんだけれどもね。
星は2つ。

精神的によろしくなかった。
次からはしばらく楽しいお話が読みたい…
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