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あと

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あいしゃつ

2011-01-26 10:20:25 | 小説
前回の話の続き・・・


今回は2話仕立てですねえ



ええ



やってみたかったんですよ



コナンみたいに前編! とか 後編! とか


じゃあ


後編っ!!




orz


すみません 25話です





ハムスター小屋とまでは行かないものの、汚い部屋ではあった。確実に男の一人暮らし、いやゴキブリとの共同生活の場である。この可愛らしい声の女性が片付けてくれたらしき形跡があるものの、ゴミ袋からうっすら見えるカップ麺のゴミなどがその人の性格を現していた、恐らく自炊はしないだろう。
コンビニ弁当の容器などの多さからしても、普段は掃除自体あまりしない感じである。
特に台所が危険な臭いがする、というか臭い。この涼しい気候なのに、微かに臭いが届いてくるのが分かる。
大して綺麗好きじゃないはずの俺でさえ、掃除したくてウズウズしてきたぐらいである。
「何を分析してるんだ・・・?」
ダルそうな表情とは裏腹に俺の目線に気をつけていた、というかこの部屋には谷中さんのイメージとまるっきり違うものが大量にある。これは俺のダメ弟が持っていそうな類のアレだ、というかアニメのポスターだ。
谷中さんからそういった話題が飛び出したことは今まで一度も無い。
「あ!”シャープ・ラブ”のポスターじゃないですか、谷中さんも見てるんですか?」
シャープ・ラブ、実際には知らないが人気少女コミックでイケメンがそれはもう沢山でてくるらしい。というかこれはポスターを見た感想を述べただけである、谷中さんの趣味がちょっと怖くなってきた、確かに俺はカッコイイ系ではない、だが今は草食系が流行ってる時代。
俺のような少しあどけなさが残ってる方が好みなのかもしれない・・・・・・・。
「ああ、それね」
谷中さんを直視できない、これは恥ずかしいというよりも恐怖心に近い。
「見てないよ」
見てない?ならなぜアニメのポスターが貼ってあるのだろう。
「えー、見てねって言ったじゃんか~吉弘!」
谷中さんの彼女らしき女性が丸めたポスターで頭を叩いた。
「悪い・・・普通にこういうの見れない」
なぜ趣味じゃないのにこんなのを貼ってるんだろう。もしかしてこの彼女らしき人に見ろといわれているのだろうか・・・。
「このヒロイン役は私がやってるんですよ!この作品を見もせずに勝手に不潔なものだと思い込んでいる、純情ちゃんには伝えておいたのになあ」
「えっ?水野沙代(みずの さよ)さんですか?」
「うん」
水野沙代といえば・・・俺でも知っている、今をときめく超人気アイドル声優である。と昔、弟に語られたおかげで詳しい、超人気アニメのヒロインに抜擢されてから奇跡の快進撃!大物声優と肩を並べられる存在になったなどと言ってる。
しかし・・・、おとなしい感じだとは思ったが保田さんもアニメ詳しい方だったのか。
「シャープ・ラブの単行本全巻もってます!あとDVDとブルーレイも!」
2段構えならぬ、3段構え。単行本がどれほどでてるかは知らないが、DVDとブルーレイの両方あるというのは相当なマニアである。
というかオタク。
「ありがと~、そうだ・・・・」
そういい適当にベッドの下を漁り始める、そこからは男の理想がこめられていた。その中からアニメのDVDを取り出す。そしてサラサラとサインをし始めた。
「ごめんね、こんなに汚されちゃったので良かったら受け取ってもらえる?」
確かに・・・・思春期の高校生が毎日読んでそうな本に埋もれていたら汚れているな・・・。だがそんなの気にしないといった感じで受け取った、だがシャープ・ラブのDVDではない、アメリカのアクション映画、”ゴールデン・ボーイ&ガール”コレは結構好きなアクション映画だ。中学の頃良く主人公の真似などをした気がする。
「ありがとうございます!!」
サインのほうを見て目を輝かせている、どうやらこの声優さんには興味があるのだがDVDには興味ないといった感じだ。
だが、貰った物に興味を示さないのも悪いと思ったのか保田さんがパッケージを開けた。
「・・・・・・・・・」
”実録!「自主規制」 6時間!”
外側と中身が違う、恐らくDVDを見た後にめんどくさくなって入れたのかもしれない。ゲームなどでよくある現象で、やろうと思ったゲームのパッケージを開けたら、違うゲームが出てくる。
とりあえず、多くの方々が見る小説なので、タイトルの一部を「自主規制」という形にさせてもらったが、谷中さんと俺との趣味は結構合いそうな気がした。
「中身は・・・・、気に入らなかったら捨てちゃってかまわないから、むしろ今貸して。折るから」
そういいみんなの皆の目の前でバキバキに折られた、その光景をけだるい表情で見つめるしかない谷中さんが可愛そうだった。
「そ・・・そういえば今日お仕事は?」
しばしの沈黙が続いたが宮内さんが突破口を開いてくれた、さすが宮内さん!
「今日はお休みというか・・・このダメ男が風邪引いて寝込んでるから・・・休みにしてもらったの」
なんかこう・・・言葉が鋭いというか、チクチク刺さるというか。
「ええと・・・お二人って」
保田さんが、突如話しに乱入した。やっぱり女性はこう言った話は好きなのかもしれない。
「ええ、仕方なく世話してあげてるの」
「ひどいこというじゃねえか・・・・、付き合ってるんだよ・・・」
言葉がゆっくり、なんだか逆に怖い。疲れてるのか声も低いし。
「そーいうことでーす、事務所公認ですけど、オフィシャルでは彼氏募集中って事にしてます」
なるほど、有名人になるとオチオチプライベートな時間も持てないのか・・・、ってか付き合ってるのか!すげえ。
この人はただの女たらしだと思っていたが、ってかしょっちゅう合コンやってるのは知ってるのだろうか。
そんな事を思ってるうちに谷中さんの顔色は悪化、さすがに騒ぎすぎたらしい、休み明けに病欠などをとられたら俺だけじゃ営業しきれる自信がない。出来たら風邪を治してほしかったので俺は2人を連れて帰ることにした。
「ええと、風邪に障るので・・・、この辺でお邪魔します」
「ああ・・悪いな」
その一言だけ聞いてからそそくさと退散した。
「もしかして・・・こーなるを知ってて呼びました?」
「もち!野々花がシャープ・ラブのファンだって言ってたからね、サプライズ」
まあ、言い広めないでねと、だけ言っていた。確かにイメージ商売なだけに彼氏がいるというのはNGかもしれない、中々難しい彼女と付き合ってるんだなあと思った。



さてさて


次回予告


ナレーション:へぇ、谷中さんもスミに置けないですねえ。

水野:まあ、あんなゴキブリみたいな男いつ捨てても良いんだけどね

宮内:ゴキブリはちょっと可愛そうじゃない?

水野:じゃあハムスター?

宮内:それじゃハムスターが可愛そうよ

ナレーション:あの・・・・

水野:じゃあ、クワガタで良いんじゃないの?

宮内:いいかもねー、売れ残ったクワガタ見たいで。

ナレーション:・・・・、ええと次回は!

宮内:折井さん視点の話らしいわよ。

ナレーション:・・・・

水野:アンタ、ゲストに台詞とられるなんて、プロ失格ね?

ナレーション:お楽しみに orz