トラカリコン!

「虎・借り・コン!」。虎の威を借りた狐。虎の威を借りて吠える狐が私…。虎が何であるかは、本人にもわからない。

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矢部宏治著「日本人はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」を読んだ方からの、憲法改正についてのコメントをお待ちしています。 コメント受付用記事 のアドレス http://blog.goo.ne.jp/kanra-toriko/e/a08c500525a4ba2e568012c53edbaa6f

今、日本は格差社会になっていないという議論

2007-02-25 14:33:56 | 政治や経済
昨夜ぽちっとテレビをつけたら、「世界一受けたい授業」。池上彰一さんが今の日本は格差社会なのかを授業するという。わかっていないので教えを受けねば。人形や部屋の模型を使った説明で、ほんと、「週刊子供ニュース」みたいだ。結論は、格差社会はどういうものか?という考え方による、ということだった。即ち、格差社会であるとは断言できない。「1世帯あたりの収入」の格差が広がったという考え方を例にしていた(割り算のために金額は番組と変えます)。祖父母(年金320万)・父母(給与900万)・子供夫婦…赤ちゃん人形もいたが後の割り算のためここでは省略…(給与400万)が同居していたら、この世帯の年収は1620万になる。が、3組の夫婦が別居すると、年収320万の世帯・年収900万の世帯・年収400万の世帯が存在することになる。つまり、年収1620万円というリッチな世帯がなくなり、年金収入のみの世帯・定年前の(たぶん)正社員の世帯・(もしかすると)揃って正社員じゃない若い夫婦の世帯…という特にリッチではない世帯だけになる。もとの世帯の1620万を6人で割った1人当たり270万円という数字に変わりはない。ひな壇に並んだ「生徒」達は、事前に、1・2人を除いて「格差社会である」と意思表示していた。だから、池上先生によって頭の固まりをほぐしてもらった感が広がったみたいだ。しかし。格差社会の定義によっては、上の例がまさに特徴の1つになるのでは?今時、大人6人で暮らせる家がどれほどあるのか(さらに、若い奥さんの胸にはこれから大きくなる乳児がいる)? 地方には、広い土地やら代々継がれた大きな家が珍しくないのかもしれないけどさ。たぶん仕事も平均給与も多いであろう東京には、そんな家が少ない。そんな家もたぶん多いであろう地方では、仕事も平均給与も多くはない。だから、世帯のサバイバル状況では、狭い家で3世帯の比較的高い収入の暮らし・または・広い家で3世帯の比較的低い収入の暮らし…の択一が必要になる。いや。これこそ思い込みかもしれないけどねえ。方針や生活圏や性格などの違いから敢えて別居を選ぶ人達の世帯単位の年収が下がった現象までも格差社会で説明する。そういう誤りを説いていた(池上先生は「格差社会ではない」と主張したのではない。「格差社会」とは何かわからないままにムードに乗ってわかったつもりになるなと、ものの考え方の授業をしたと思う)。だからまず自分なりの「格差社会」の特徴を考えてみる。東京が通勤圏・かつ・7人(赤ちゃんが育ちました)で暮らせるような家で暮らせる。そういう、年収には反映しない、累積された資産も格差社会の一例だという立場はどうだ?格差社会は一時目立たなくなったが、日本社会にはずっとその体制だった…という考え方がある。だから、今さほど大騒ぎする必要はない、と。それはそれで怖いなあ。前政権よりはるか昔にルーツがあります、と。徳川幕府の時代。体制保持のために地方の富はせっせと江戸に召し上げられ、明治時代は富国強兵がモットーで。1603年から2007年の今日まで4世紀以上、首都圏や大都会にお得なものごとが集中されてきたのではないでしょうか。で、教育や就業の機会を求めて出身地を離れた人達やその子孫が、代々の家に戻る場合の障害はどれほどになっているのか? 例えば勤め先は? 学校は? 交通機関は?サバイバルを考えなければならなくなった場合に、「含み益」(<例>頼れる人達・住める実家)の有無が問題になるのだ。原始人は腕力や知力で生きていた。個人の生活の危機は自然を直接利用することで回避することもできた(魚が採れなければ木の実を食べるとか)。現在の生活は、政府などの制度の下にあるし、市場化(野原なら無料で遊べるがそこが遊園地になればお金がないとだめ。昔なら無料で友達と話していた時間も今は携帯電話の通話料の根拠になる)も進む一方。不景気が続いたからというのではないと思うんだ。いろいろと…。天然の恵みとして利用できていたものが、どんどん誰かの所有物になっていく。外国の水を日本に運んできて売っている時代だし。太陽発電が発達すれば、日照権だってもっと切実な商品になるだろうし。私は格差社会の影を気にする側にいる。確かに何かが進んでいると思う(「なんとかの陰謀」みたいなおどろおどろしいものではないですよ)。それは、「オリバー・ツイスト」や「カムイ伝」とは別の種類の格差社会であるような予感がします。永久不変のものでなくても良いんです。格差社会像を定義して話を進めないと。そして、その定義がたぶん政党ごとにまるで違うのがわかっているから、困るんだけどね~。

安倍内閣の支持率不調から空想(途中経過)

2007-02-23 22:48:03 | 政治や経済
小泉前首相着任の頃、テレビはほとんど見ていなかった。新聞は朝夕読んでいたけど、内容の大半は私の脳みそに届いてなかった(睡眠と栄養が不足していたんだよ~)。だから、当時の大人気の理由はあまりわからない。経験上、小泉さんみたいな話し方をする人と関わるとろくなことがない、という程度の感想はある。以下も、相変わらず独断と偏見です。小泉首相は初期に、日本は今やばい状況にある!…と言ってのけたのが良かったんじゃないかな? 野党、特に左系である共産党や社民党がそう言ってると、「共産主義的・社会主義的にはね。でも、資本主義的にはOKなのよ。それが現実」と思ってないか(「25歳以下なのに共産主義者でなければ心がない・25歳過ぎなのに共産主義者であるのは頭がない」というような言葉があったはずだ)?与党との違いがくっきりしない民主党がそう言ってると、「実際に政府をやった経験が少ないからねえ…。まあ、こまめに噛み付くしかないんだよね」と思ってないか(「今回はいけるかな?」という動きがまた尻すぼみに終わる現実)?…(主語は「私」じゃないです)しかし。3代続いた自民党政治家の家系の出の首相が、やばい(すみません。もっとまともな言葉遣いであったはずです)と断言したんだよ。なんだかまずいことになっていそうだなあと不安を感じていても、日々に紛れ、周囲は平穏だし。自分より政府などの方が詳しいのだし。狼少年みたいなことをしなくても…。そんなもやもやが、すっきり。そうかやっぱり困ったことになっている!前政権時代にある程度「かたがついた」という手応えを経験できていたら、「やるべきことをやれば変わるものだな」と思えたのだろうけど。郵政民営化と道路公団「改革」の印象が派手・かつ・消化不良で。しかも、そのまま失速した感じ。で、次の安倍内閣は先祖返りというか。「自分達に任せておけば、悪いようにはならないからね」というか、「政府や行政はこれまでの方向とだいたい同じでいけるからね」と言ってるみたいに思えるんだ。運良く景気が回復してきたと言われている。そうならば、このままなし崩しになんとかなるのかもしれない。日本の状態はどうなのかをはっきりさせてから考えられないのかなあ。「これからどうする」だけじゃなくて、「これまでどうだったか・今どうなのか」も把握する必要がある。そもそも、国の財政制度は、予算の獲得までが華やかで執行の分析がおろそかな仕組みであるように思う(例えば財務省内で予算と執行のどちらが出世コースか?)。何はともあれ、複式簿記で決算資料を作ってみればいいのに。勘定科目・内訳科目はもちろん、コードの発番も。電算でデータを拾い上げていろいろな資料を作る。政府や行政よりも速さがたぶん切実な企業がやっているんだから、有効だと思うんだけどな…。はっきりさせるとさらにまずいことになる(外国が資本を引き上げるとか・資産家が日本を脱出してしまうとか・たくさんの国々からなめられるとか)から敢えてやらない、とか?でも小泉前首相ははっきりさせたいみたいだったから、ということはそうでもない? いや、世襲の、つまり親の代から日本の実情に詳しいはずの自民党政治家達が国内にとどまっているんだから大丈夫だよね(実は夕張市みたいなことになってないよね)?それならやろうよ~。一般会計と特別会計の連結(外郭団体ももちろん入れるのよ!)決算・貸借対照表と損益計算書・決算予想。で、「出生率が低下した場合の引当金」や「アメリカから自衛隊派遣をまた頼まれちゃった場合の引当金」とかを計上してみるの。

ゴマフアザラシ

2007-02-23 22:47:40 | ヒト以外の生き物たち
胡麻斑あざらし。だが子供時代はぶちがない。真っ白ふわふわ。そして黒目がちな、まさに「氷上の天使」(誰が言い始めたんでしょう)。こんなにかわいいのは武器だわ…。哺乳類も鳥類も、赤ちゃんはみんな丸顔で黒目がちで声もかわいいのか? 生涯の弱い時期にかわいい姿が与えられているなんて、うまくできている。だが、このかわいさ、実のお母さん以外には無駄であるらしい。よその子が寄ってくると、お母さんは長い爪で殴って(ひっかいて?)傷だらけにしてしまう。威嚇レベルではなく、本気で殺傷する。実のお母さんはかわいがってくれる。離乳期には寒い海にもぐって捕まえた魚をせっせと食べさせてくれる。赤ちゃんはまるまると太り…。厚い脂肪が寒さから守ってくれる。「今後のこともあるから、お前も自分でお捕り」と言っているのか、お母さんが漁、いや、まず泳ぎから教えようとする。海から頭だけ出して、氷上の我が子を誘う。だが、子供は嫌がる。根負けしたお母さんは今日も一人で魚捕り。子供はますます育つ。ぶちが浮かび髭は伸び目付きも大人になって、太ったおっさんのようだ。でも、まだ海に入ろうとしない。氷上でごろごろしてると、お母さんが魚を運んできてくれる。おっさんは食っちゃ寝食っちゃ寝を続ける。自活のきっかけはこんな感じ。おっさんは育って重くなっている。下の氷が割れてしまう。おっさんは海中に落ちる。仕方ないので泳ぐ。お母さんが泳ぎ方を見せる。次は魚捕りだ。こうしておっさんは独り立ちしていく。お母さんお疲れ様。(ずいぶん前のテレビ番組より)

死の商人

2007-02-22 18:04:08 | 政治や経済
昨夜の「ニュース・ステーション」では、国際武器フェアみたいなイベントの様子を放送していた。「サイボーグ009」というマンガ、ご存知でしょうか? 主人公達は「ブラック・ゴースト」という武器商人によって、兵器内蔵型サイボーグに改造されているのよ! 初めて読んだその単行本はベトナム戦争が舞台で、1970年としても、37年前ということになる(もっともっと昔からある商売だけど、私がこの言葉と出会ったのはそこですから)。廃れない業種だなあ…。いろいろ思うことはあるけど。長くなるから手は出さない。ただ、読んだ当時は、自分が大人になった頃はそういう職種はなくなっていると決めつけていたような気がしていた、というのは書いておこうっと。

ノスリ

2007-02-22 18:03:50 | ヒト以外の生き物たち
思い出してきた鳥達はほのぼのが多いなあ…。でも、ノスリは厳しい育ち方をする(スプラッタ場面はショックなので、嫌な予感がする方々は読まない方がいいかも)。日本にいる。テレビでみた。途中からで、既に3羽の雛鳥が巣で大きく口を開いていた。3羽はかなり大きさが違う。3つの卵の孵る時期で、その後の体格の大・中・小が決まってしまうのだ。この大小関係は基本的に逆転しない。なぜだと思いますか? 親鳥は目立って見える大きくて元気な子の口に、持ち帰った餌を入れてやるからです。毎回毎回。大きい子が満腹なときは真ん中の子が餌にありつき、大きい子と真ん中の子が満腹のときにだけ小さい子も食べられる。だから雛鳥間の格差は広がり続ける。ノスリにとっては、子孫を残す確率が最も高くなる育て方なのだ。だけど、みていると、やっぱり小さい子を応援してしまう…。サイズはもちろん、羽の様子も成長段階の違いを感じさせる。成鳥に似てきた上の2羽と比べ、小さい子には雛鳥時代のふわふわ羽毛がだいぶ残っていて、みすぼらしい感じ。でも、小さい体を精一杯伸ばして必死にアピール。こんなに頑張っているんだから、この巣ではみんなが無事巣立ちの日を迎えられるかも。大きい順に巣立っていけば、小さい子が餌を独占する時期もあるわけで…。みている私は、天敵(蛇とか)の出現だけを心配している。だが、天敵ではなかった。親鳥は何もかも、一番育っている子に合わせるのだ。はじめのうち小さくちぎっていた食べ物(肉食らしく、蛙とか小さな鳥とか)が、だんだんおおざっぱなサイズになっていく。大と中は蛙か何かをまるのまま飲み込める体格に育っている。小さい子にとっては大きすぎる食事。こうして小さい子は、食べ物を詰まらせ窒息してしまう。でも、最後の最後まで必死に飲み込もうとしていた。絶命した小さな子は、きょうだい達に食べられる。父がこの番組をみていて、後から部屋に入った私は隣に座った。きょうだい達が小さい子を食べ始めた時、私達は思わず顔を見合わせた。長い二人の付き合いで、そんなことは最初で最後だった。二人ともとにかく、ショックだったんだよ…。人間に生まれて良かったなあ、とか。私達きょうだいのこととか。短い間にいろいろ考えていた。