さわやか易

人生も歴史もドラマとして描いております。易の法則とともに考えると現代がかかえる難問題の解決法が見えてきます。(猶興)

八卦の解説(3)坎(水)と離(火)

2024-06-11 | さわやか易・講座

今回は坎(かん・水)と離(り・火)について説明いたします。乾(天)と坤(地)の中男と中女です。

(坎・水)はが上下のの間にあり、(離・火)は反対にが上下のの間にあります。

(坎・水)の特徴は上下の陰に中に陥っていると考えます。ちょうど水の中に陥ったと想像して下さい。そこから、困難に陥るという意味になり、坎は水の卦、困難の卦となります。

(離・火)は上下が陽で発散していると考えます。発散するものは火です。そこから離の卦は火の卦となります。火は明るいものなので、文化、文明を表します。離婚や離別の離が何故火なのかと疑問に思う方もあるでしょう。(始め私も思いました。)この離は辞書を調べると解りますが、付くという意味があります。「離は麗(つ)くなり。」火は何かに付いて燃えるものから、そう呼ぶようになったようです。

☵     ☲

坎(かん・水)と離(り・火)

「坎は陥るなり」(説卦伝)とありますから、問題に陥る。そこから困難を表します。自然では水、家族の中では中男、身体では耳、動物では豕(いのこ)、心の病です。この卦がある場合には問題、困難、艱難など解決すべき悩みの種があるとみて良いでしょう。

「離は麗(つ)くなり」(説卦伝)ですから、付くことです。自然では火、家族では中女、身体では目、動物では雉(色彩が美しい)、飾る、文化、文明、また太陽を表します。華やかさを表すこともあります。

この二つの卦も対をなすもので、お互いに対立と融合の面があります。火は水で消え、水を沸かすのには火がなくてはなりません。六十四卦での関係を考えると良く解ります。坎(水)が上、離(火)が下にくると、「水火既済」となり、これは完成、有終を意味します。反対に離(火)が上、坎(水)が下ですと、「火水未済」となり、不完全、無終となります。(これは爻の陽陰が正しい位置にあるかによるのですが、もう少し進んだところで説明いたします。)

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