さわやか易

人生も歴史もドラマとして描いております。易の法則とともに考えると現代がかかえる難問題の解決法が見えてきます。(猶興)

ドラマで振り返る序卦伝・下経三十四卦(その1)

2024-07-29 | さわやか易・講座

序卦伝・上経と同様に下経の三十四卦もドラマで振り返ってみよう。下経の方が少し長く、複雑でもあるので、3回に分けてドラマにしてみようと思う。今回の主人公は夫婦となる亨(とおる)と利子の男女である。

「沢山咸」は男女恋愛の卦。イギリスに留学中の利子は日本の大学とのラグビーの親善試合に来ていた亨と出会う。亨の一目惚れだった。2年後に、二人は結婚する。「雷風恒」の結婚生活は順調で、2人の子供にも恵まれる。

商社に務める亨は30歳の時、単身でアフリカのザンビアへ長期出張をする。滞在は1年に及んだが、期待以上の成果を納める。亨にとっては異国での生活が、「天山遯」であり、「雷天大壮」新たな気力と自信に満ちて帰国する。

それからの亨は会社からの期待にも応え、スピード出世、「火地晋」一躍注目される社員になった。ところが、ある日搭乗中のジェット機が不時着事故を起こし、亨は大けがで入院する。「地火明夷」亨の人生は一変した。

亨の入院生活は2年に及ぶ。その間、毎日のように顔を見せてくれたのは妻の利子である。「風火家人」亨は家族の有難さを実感する。その頃、和菓子メーカーを経営する利子の実家では、親の世代と若手社員との間で経営方針を巡る対立があった。「火沢睽」である。

考え方の溝は深まるばかりだった。「水山蹇」間に入った利子は度々実家に帰り、時代が変わっていることを話した。なるべくスマホを使った「ライン」で親と孫たちと会話させる。次第に親たちは、時代の変化を知るようになり、「雷水解」若い社員たちの話を聴くようになった。

対立は雪解け、「山沢損」社員たちは損得を抜きにして、懸命に働いた。「風雷益」その結果、かつてない利益が上がり親たちも喜んでいた。

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