さわやか易

人生も歴史もドラマとして描いております。易の法則とともに考えると現代がかかえる難問題の解決法が見えてきます。(猶興)

仏教の進化発展

2023-09-04 | 浮生は夢

親分、仏教というのは次々と新しい宗派が出来、どんどんと進化してきたんですね。キリスト教とかイスラム教とかはそんなに進化するもんじゃないでしょう。

そうだな、キリスト教の場合はカトリックが16世紀頃、宗教改革でプロテスタントが出来てるな。枝分かれみたいなことが起こっているな。これも進化したと言えるかも知れないが、仏教の進化とはちょっと違うよな。

お釈迦様が最初に普及させたのが原始仏教で、その後にいくつもの部派に別れるんですよね。それが上座部仏教と大衆部仏教となり、上座部仏教はスリランカに定着する。大衆部仏教の中から、竜樹が唱えた仏教を大乗仏教と言って、これが中国や日本に広まるんですよね。

そうだ。良く覚えているな。

中国でも日本でも次々と新しい宗派が出来て、7つか8つの宗派に別れますよね。それが奈良時代で、「南都六宗」と呼ばれました。東大寺に大仏を建立したのが聖武天皇で、天皇は中国から鑑真を渡来させました。

その通りだ。奈良時代は仏教が盛んになったのは良いんだが、僧侶の権限が強くなり過ぎてしまったんだな。そこで朝廷は都を奈良から京へ遷都するんだな。

そうでしたね。そこで桓武天皇が人心を一つにしようと新しい宗派を中国に求めることになりました。遣唐使として派遣されたのが、最澄と空海でした。最澄は天台宗を、空海は真言宗をそれぞれ開山するんですよね。天台宗の本山は比叡山延暦寺。一方の真言宗は密教として高野山金剛峰寺を本山としました。

面白いのは比叡山延暦寺なんだな。密教を目指したんだが、色んな宗派を自由に学べる総合大学のような存在になり、そこに次々と優秀な僧たちが学んでは新しい宗派を起こしていくんだな。これが次の鎌倉仏教になって行くんだよ。

奈良時代にあった「南都六宗」がいったん比叡山延暦寺に集約されて、そこから浄土宗、浄土真宗、日蓮宗というように独立して行くんですね。

そうなんだよ。貴族が治めていた時代からやがて武士が治める時代になっていくだろう。密教は貴族の間に流行ったんだが、武士には合わなかった。そこで、武士には武士らしい仏教として禅が流行るんだな。この禅も比叡山延暦寺で学んだ栄西とか道元が開いたんだよ。

栄西に道元ですか。興味ありますね。いったい禅というのは他の仏教とどこが違うんですか?

そうだな、じゃあ、次のテーマは禅にしようか。

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