さわやか易

人生も歴史もドラマとして描いております。易の法則とともに考えると現代がかかえる難問題の解決法が見えてきます。(猶興)

序卦伝(24)沢水困と水風井

2024-07-18 | さわやか易・講座

人と人が集まることによって、人は成長する。しかし、成長するばかりではなく、困難な目にもあう。

「升(のぼ)りて已まざれば、必ず困(くるし)む、故に之を受くるに困を以てす。」
上を目指す者は、競争相手との戦いもあり、ストレスもある。順調な時ばかりではない。行き詰まることもあるだろう。困難を感じることが必ずある。卦の形は、沢の下に水があるということは、水が沢より下がってしまうことを表し、沢には水がなくなってしまうという象である。
これでは、困窮してしまう。困の卦は、困窮したことを表している。
 
「上に困(くるし)む者は、必ず下に反(かえ)る、故に之を受くるに井(せい)を以てす。」
上を目指して行き詰まり、困窮した者は、必ず下に引っ返す。井戸には常に水がある。絶え間なく湧き出る無尽蔵の水がある。そこにしばらく身を置くことである。
 
心掛けとすれば、この「水風井」を忘れないことである。「地山謙」にも通じるが、常に自分の身を低い所に置くようにすると、無尽蔵の水を得ることが出来る。無尽蔵の水とは平常心であり、勇気であり、元気である。

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