さわやか易

人生も歴史もドラマとして描いております。易の法則とともに考えると現代がかかえる難問題の解決法が見えてきます。(猶興)

序卦伝(13)天雷无妄と山天大畜

2024-06-29 | さわやか易・講座

「地雷復」は一陽来復で新しい時代の到来である。新しい時代を開く志士たちの志は、一点の妄念邪念もなく、至誠真実である。

「復すれば則(すなわ)ち妄(ぼう)ならず、故に之を受くるに无妄(むぼう)を以てす。」
上に天があり、下に雷がある。天も雷も上を目指すもの。しかも雷は活動である。この卦は一面、青天の霹靂を表す卦でもある。思いがけないことが起こる。天からの計りごとは実に見事な結果に導くもので、人の考えや計画など及びもつかない。結婚もそんなことがある。気が付いて見たら、この人と結婚していた。そんな「天雷无妄」もあるかも知れない。
 
「无妄有りて、然る後に蓄(たくわ)ふ可し、故に之を受くるに大畜を以てす。」
至誠真実の志をもって事に当たれば、大なるものを蓄えることが出来るだろう。大なるものとは、大なる財産だけではなく、大なる道徳、大なる事業、大なる才能、大なる発明、大なる人物などがある。至誠真実の「天雷无妄」の次に「山天大畜」が置いてあるのは、当然の結果である。
 
戦後の日本を考えると、松下電器、ホンダ、ソニーなどが、世界に羽ばたき大を為した。又、「日本列島改造論」を唱えて総理大臣になった田中角栄は、決断と実行により経済大国・日本の躍進に貢献した。後にロッキード事件によって失脚したが、後にも先にも田中のような政治家はいない。「地雷復」から「天雷无妄」そして「山天大畜」と序卦伝の配列の通りに進んで来たことが解る。いづれも時代とともに衰退するが、それも易の配列の通りになる。誠に易の配列には頭が下がる。
 

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