八卦を理解出来ましたら、次に六十四卦に進みます。八卦をそれぞれ上下に重ねると、8×8=64ですから、六十四卦となります。六十四卦の本文には、その卦の卦辞(かじ・卦の言葉)と6個の爻(こう)に対して爻辞(こうじ)が述べられています。爻辞は占いに使うために作られた言葉もあるので、ピンとこない言葉も多いのです。そうすると、いつの間にか意味不明で解らないということになりがちなのです。そこで、私がお勧めするのが、その前に、「序卦伝」を学ぶことです。
「序卦伝」は孔子が作った易の参考書・十翼の一つで六十四卦の配列を説いてあるものです。安岡正篤先生も絶賛していますが、この配列が頭が下がるほど良く出来ているものなのです。配列を知ると同時に、易全体の輪郭のようなものが解ってきます。この配列と輪郭が解って、次に本文に進みますとかなり解るのです。
序卦伝は六十四卦を上経三十卦と下経三十四卦に別けて説明されています。上経は自然や社会の変化を、下経は人間の変化を順番に配列したと言われていますが、そうとも言い切れないところもあり、単に長すぎるので二つに分けたのではないでしょうか。
六十四卦とは下の表にある通りです。
先ず上経三十卦の最初にあるのが「乾為天」です。八卦の乾(天)を上下に重ねた卦です。これは天を表し、陽の代表です。「乾は元亨利貞」から易は始まりますが、今回は易の配列ですから、詳細は省略します。
次に「坤為地」です。これは地を表し、陰の代表です。この二つは六十四卦の中でも別格な特別な卦です。孔子はこの二つの卦については「文言伝」という解説書を作っている程です。(進んだところでやりたいと思います。)
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