蜻蛉・莞爾の無責任漢字樂院

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「はじめる」

2009年12月05日 | 「語句」「言葉」~動詞扁(は行~わ行)
【「はじめる」】

≪辞書で調べると≫

<始める>
(1)新たに物事を行うようになる。
(ア)今まで行われなかった物事を、新たに行う。
「健康のために水泳を―・める」「同人誌を―・める」「今日を―・めて万代に見む/万葉 1530」
(イ)(「創める」とも書く)特に事業などを新しくおこす。
「商売を―・める」「友人と小さな会社を―・める」
(ウ)(いつも行われている物事に)新たにとりかかる。
「九時に仕事を―・める」「開店の準備を―・める」
(2)いつもの癖や振る舞いを行い出す。
「また例のほら話を―・めた」
(3)動詞の連用形に付いて、その動作が行われ出す意を表す。…し出す。
「電車が動き―・める」「雨が降り―・める」


≪「はじめる」と訓読みする漢字≫


シ/* shi3
はじめ はじめる はじまる <はじめに>
字統:380
常用字解:244-3
0331/02291

<解字(常用字解)>
元の字は、[女巳]。音符は、巳(シ)。巳は、耜の形。
後に神への祈りの文である祝詞を入れる形である「サイ(口)」を加えた。
台は、農耕の開始にあたって行う、サイ(口)を供えて神に祈り、耜を祓い清める儀式。
人の出生は、作物の生産と対応すると考えられ、耜を祓い清める儀式が、出産にあたって行う生子儀礼としても行われた。
“始”は、上記の事から、女子が厶(耜の形)とサイ(口)とをもって、出産の無事を祈ること。 
●始は本字 兘・乨は古字



①②ショウ/ソウ ①chuang1 ②chuang4
(きずつける)<きずつく> きず はじめる つくる <はじめ><こりる、こらす>≪つくり≫
字統:563
常用字解:396-3
0167/00942

<解字(常用字解)>
音符は、倉。また、刱に作り、音符は、刅(ソウ)。
創は、刱を形声化したものなので、刱で意味を考えるべきであろう。「刅」が「きず」の意味。
“創”は、鋳型の枠を刀で外して中の器を取り出す事。 
後に「刱」は廃止され「創」がその意味に使われる
刅・刱・創は別の字であるが「創」だけが使われる。
●創は本字 戧は古字


肇 肇
チョウ/ジョウ zhao4
<撃つ> はじめる はじめ はかる><ただす>
<はやい><ながい>≪ただし、はじむ、とし≫
字統:627
1077/09456・09457

<解字(常用字解)>
“戸”は。片開きの扉。“聿”は、“筆”で「書」の事。
“攵”は、“攴”で手の形、動作作用することを示す。
神棚の扉を手でひらいて、祝詞の書を見る事。
神意を受けそれによって、事をし始める事。
●肈は本字 肇は俗字


刱 剏
①②ショウ/ソウ
①chuang4 ②chuang1
はじめる きずつける
字統:563
0157/00859・00860
“創”参照
●刱は本字 剏・刱は俗字


≪意味合いが「はじめる」の漢字≫

乨 兘
シ/* shi3
【はじめ はじめる はじまる <はじめに>】
0044/00096-0128/00690

<解字>
“始”参照
●始は本字 兘・乨は古字



ソ/ショ chu1
はじめ はじまり はつ うい はじめて(はじめる)そめる そめ うぶ うい
常用字解:299-3
0156/00855

<解字(常用字解)>
“初”は、刀(はさみ)で布を裁ち切って衣を作る。
  「はじめ、はじめて」の意味
初めて衣を作ることで、赤ん坊の産衣として着せる着物を作ることをいう。
 


①②ショウ/ソウ ①chuang4 ②chuang1
【はじめる きずつける】
0157/00862

<解字>
“創”参照
●刱は本字 剏・刱は俗字



①②ショウ/ソウ ①chuang1 ②chuang4
(きずつける)<きずつく> きず(はじめる)(つくる) <はじめ><こりる、こらす>
字統:563?
0510/03875

<解字>
“創”参照
●創は本字 戧は古字



サイ/* zai1
や か かな <はじめる>≪なり≫
字統:349
0237/01424

<解字(蜻蛉)>
“戈”を“才:口(サイ)を戈にしっかりと留める形”を付して神聖化し、更に祝詞を加えて物事の始まりを清める作用をすること。※「よきかな」=「善哉」



チョウ/ジョウ zhao4
【<撃つ> はじめる はじめ はかる><ただす>
<はやい><ながい>≪ただし、はじむ、とし≫】
字統:627
1077/09458

<解字>
“肇”参照
●肈は本字 肇は俗字



①サク/ザク ②サク/* ③ソウ/ゾウ  
①zao2 ②zuo4 ③zao4
うがつ <はじめる> のみ <いれずみ><こころ>
<米をついて白くする><あざやかなさま><あな>
1369/12685



①②シュウ/シュ ①②shou3
くび こうべ(はじめ)さき <おさ><かみ><かなめ>
<刀のつか><もとづく><はじめる><あらわす>
<拝する><正しい><詩歌を数える語><もうす>
<したがう><むかう>(おびと)<しるし>
常用字解:275-2
1451/13386

<解字(常用字解)>
頭の髪の毛と目とをしるした“首”の形。
目は、顔面を表現し、その上に頭髪をつけている。
人体の最上部にあることから、「第一、はじめ」の意味。


≪「はじめる」関連≫


①②タ/ダ ①tuo2 ②***
<あからむ><酔いはじめる>
1331/12133


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