蜻蛉・莞爾の無責任漢字樂院

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「たすける」

2010年01月19日 | 「語句」「言葉」~動詞扁(あ行~な行)
【「たすける」】

≪辞書調べ≫
<助ける・扶ける>
〔「助(す)く」に手の意の接頭語「た」が付いて一語化したもの〕
(1)力を添えて人や動物を、死の危険や苦痛・災難から逃れさせる。
 「池に落ちた子供を―・ける」
「災害に遭った人々を―・けよう」
(2)(「援ける」「輔ける」「左ける」などとも書く)他人を補佐して、事がうまく運ぶようにする。助力する。手伝う。
 「主君を―・けてお家を再興する」
「新聞配達をして家計を―・ける」
(3)ある作用を促進させる。悪いことにはいわない。
「大根おろしは消化を―・けるそうだ」
(4)(神などが人間を)庇護(ひご)する。
(5)倒れそうになるのを支える。


(分量が多すぎるもので、訓読みできるものだけを全表記します)

≪「たすける」と訓読みする漢字≫


ソ/ジョ zhu4
たすける(すける)たすかる たすけ 
<殷代の租税法> すけ
字統:448
常用字解:304-1
0172/00979

<解字(常用字解)>
“且”は、鉏(すき)の形。(草を切るもの)
“力”は、“耒(すき)”の形。(土を掘り起こして砕くもの)
“助”は、合わせて、すきで耕作をたすける。
  「たすける」の意味 ~協力して人を助ける



①フ/ブ ②ホ/ブ  ①fu2 ②pu2
たすける <寄る><よじのぼる>(よる)<はらばう>
<わだかまる>≪たもつ≫≪たすく≫
字統:766
常用字解:549-1
0524/03991

<解字(常用字解)>
金文の字形では、
傍らから正装した夫を手(扌)で支えている形 ⇒ 扶
「たすける、まもる」の意味 ※扶持・保護する


幇 帮 幫
ホウ/* bang1
たすける
字統:823
0415/03057-0412/03046-0416/03087

<解字(字統)>
元は、履(くつ)を修理する布きれである。
のちに、仲間や仲間同士で助け合う事になる。
日本では、“幇助(ホウジョ)”に用いて、刑事犯の時に犯罪に便宜を供与することとする。
幇間(ホウカン)は、仲介者の事で、酒席宴会で取り持ちする「太鼓もち」のこと。
●幇・幫は同字本字 帮は俗字



ユウ/ウ you4
たすける(たすけ)ジョウ ≪たすく、ひろし≫
字統:865
0088/00282

<解字(字統)>
“右”は、祝詞を収める器であるサイ(口)を右手で持つ形。
“佑”は、人(イ)が神に祈り佑助を求めること。



ユウ/ウ you4
すすめる たすける ≪すすむ≫
字統:866
0095/00341

<解字(字統)>
“有”は、祭りに供える肉を手にもって供え、祭肉を神に薦めること。
“侑”は、“有”が、多義を生んだため、人がする行為を特定する為に、人(イ)を加えた。



①②ホウ/ボウ ①peng2 ②peng3
たすける <委ねる><依る><承諾しない>
字統:817
0107/00452

<解字(字統)>
“朋”は、貝を一連2系に綴ったもの。
“倗”は、人がその貝を背負う形。
背負うのを「たすける」こと。



エキ/ヤク ye4
わきばさむ たすける(わき)<宮門のわきにある小門><後宮><宮殿>
字統:052
0537/04125

<解字(字統)>
“夜”は、“亦”に通じ「傍らにあるもの」を表す。
“掖”は、傍ら(わき:脇・腋)から手(扌)助けする。


援 援
エン/オン yuan2
(ひく)たすける たすけ ≪たすく≫
字統:060
常用字解:029-3
0543/04198・04199

<解字(常用字解)>
“爰”は、一つのものを上下から手でひく(援く)形。
“爫”と“又”の2つの手がある。「ひく」の意味。
更に扌(手)を加えて、動詞的意味を更に加えた。


丞 氶
ショウ/ジョウ cheng2
たすける <うける>≪すすむ、たすく≫≪すくう≫
字統:473
0030/00029-0733/05976

<解字(字統)>
“卩”と“凵:コン”と“キュウ:両手で持ちあげる形”とで出来ている。
“卩”は、跪き座る人。
“凵:コン”は、坎(あな)のことで「深い穴」。
“丞”は、穴に落ちた人を左右の手で引き上げてすくう形。

<参考>
“承”は、跪き座る人を両手で捧げ上げる形。
●丞は本字 氶は俗字


祐 祐
ユウ/ウ you4
たすける(たすけ)≪たすく、ゆたか、ひろし≫
字統:868
0949/08183・08184

<解字(字統)>
“祐”は、神の祭卓の前で、祝詞を入れる器のサイ(口)を手に持ち(右)、神の佑助(手助け)を求めること。



カイ/ケ jie4
たすける <なかだちする><へだたる、へだてる>
<はさむ><きわ、さかい><よろい><こうら><かたい>
<ひとり><たよる><大きい><数単位> すけ 
≪たすく≫
字統:087
常用字解:052-2
0067/00164

<解字(常用字解)>
“介”は、身体の前後によろい(鎧・甲)を付けて人の形。
鎧(よろい)をつけて武装することは、身を守り、身を
たすけることである。



フ/ブ 慣用:ホ fu3
たすける たすけ <車のそえ木><ほお骨><うわあご> 
すけ ≪たすく≫
字統:809
1281/11660

<解字(字統)>
“甫”は、“甫/寸”の形が本来である。
“甫/寸”は、「つく:付く」
“輔”は、車に添え木を付けて、車の車軸と車輪をつなぐ“車輻(シャフク)”のことで、車の駆動を「たすける」意味。



①シン/* ②サン/* ①jin1 ②zan4
するどい たすける 
0127/00684

 

①ヒ/* ②ヒ/ビ ①bi4 ②pi2
おぎなう たすける <副将><小さい>
字統:741
1179/10704

<解字(字統)>
金文では、使役の意味が有る。
“裨”は、布(衤)の足りないところを継ぎ足すこと。


≪意味合いが「たすける」の漢字・一覧≫~分量の関係で

左 佐


夾 挟 挾
賛 贊 讃 讚 
将 將 奨 奬 獎
弼 弻 
党 黨 

伒 依
抜 拔 押 拯 掾 摂 攝 撩 撛 撛 攙 

棐 治 為 爲 毗 毘 勴 相 祄 翊 翼 翼 
耡 蓬 蓬 諄 資 資 馮



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