グアテマラの大使館移転追随、波紋広がる パレスチナは反発 2017/12/26

2017-12-26 | 国際

グアテマラの大使館移転追随、波紋広がる  パレスチナは反発
日本経済新聞 2017/12/26 9:40
 【エルサレム=飛田雅則】米国の動きに追随し、中米グアテマラのモラレス大統領が大使館を現在のテルアビブからエルサレムに移すと表明したことの波紋が広がっている。イスラエルはグアテマラの動きを歓迎し、他にも移転を検討する国が出てくると主張。パレスチナやヨルダンは反発や抗議を強める。エルサレム問題を巡る亀裂は深まる一方だ
 トランプ米大統領が6日にエルサレムへの米大使館移転の考えを示して以降、同様の動きに出たのはグアテマラが初めて。イスラエルのネタニヤフ首相は25日、「(首都承認や大使館移転の動きは)始まったばかりだ」と歓迎。これからも追随する国が相次ぐとの認識を示した。
 さらに、イスラエルのホトベリ外務副大臣は25日、現地メディアに「エルサレムへの大使館移転について、10カ国以上と話し合っている」と述べた。具体的な国名は言及しなかったが、移転を検討している国について、地域的な偏りはなく「すべての大陸に分散している」と明かしたという。
 イスラエルは1967年の第3次中東戦争で勝利した後、東エルサレムの占領を続ける。西側と合わせた統一エルサレムを「分けられない永遠の首都」と主張する。パレスチナ側は、これに反発。国際社会もイスラエルの主張を認めず、米国を含め各国は大使館をテルアビブに置いてきた。
 これまで国際社会はエルサレムの帰属はイスラエルとパレスチナとの和平交渉で解決することを基本方針としてきた。パレスチナ側は東エルサレムを将来の独立国家の首都と考える。トランプ氏によるイスラエルの首都認定は、和平プロセスを無視し現状の変更を迫るため、パレスチナやアラブ諸国は反発する。
 グアテマラの米国追随について、パレスチナ自治政府の高官は「国際法違反を犯した」と指摘する。ヨルダンの外相もツイッターで「グアテマラの決定を拒否する」と批判するなど、抗議の声は広がっている。

 ◎上記事は[日本経済新聞]からの転載・引用です
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