第2話「裏切りのリーズ・パス」
ヴァジリアが評議会に復帰し、調律機関へと参加した遥は凪とともに初めての任務に就く。それは、白銀の宣言に賛同している疑いのあるトロンメル貴族の洗い出しと粛清。その任務に疑問を感じつつも行動を開始する遥。
時を同じくして、トロンメルへと帰還した速水はエタファ駐屯地へ配属される。速水が配属されたサイクロプス隊の面々はみな気持ちのいい男たちであった。正式な配属まで間のあった速水はそのまま休暇へと入った。
新しい環境に戸惑う二人をよそに、凪は調査を開始していく。そして、問題の貴族がエタファ軍に所属する英雄の伴侶であり。その英雄こそが速水の新しい上司であることが判明する。凪は堂々とそのことを速水に打ち明け、ある計画を実行に移す。
速水の正式配属の前日、隊長のシュタイナーは行動を起こす。深夜に基地を出立、リーズ・パスへ向け道中の自らの荘園を目指す。
行動を速水によって伝えられた凪は遥と速水を伴い、荘園へと向かう。凪は荘園にて彼らとの交渉を切り出した。凪は不要な戦いを避け、手柄を得るために、彼らの逃亡を手助けする代わりに奏甲を破壊させて欲しいと頼んだ。シュタイナーはこれを受け入れる、条件として道中での手合わせを打診する。
手合わせの後、彼らの機体は破壊され。シュタイナーたちはファゴッツ領へと抜ける。彼らの残した機体から、速水は以降自らの愛機となるマリーエンを手に入れた。全ては丸く収まった、はずだった。
帰還した彼らに、いや凪に待っていた次の任務。それは遥の歌姫ヴァジリアの抹殺司令だった。凪は容赦なくヴァジリアへと剣を振り下ろす。駆けつけた遥は負傷しながらもヴァジリアを連れ逃亡を図る。
逃げる遥、追う凪。しかし絶望は空から舞い降りる。遥の行方を阻んだのは消息を絶ったはずの親友、宮川蒼だった。蒼は凪とともに遥のシャルラッハロートを破壊。ヴァジリアを捕らえ、フェアマインへ来いとの言葉だけを残して消えていった。
反乱兵として拘束された遥は、クライスの手によって作られた警備の隙を見て脱走。ノイン・パス付近の山中で意識を失う。