なまけもの備忘録

日記ではなく、気が向いたら更新されるらくがきちょうのようなモノ。

「初心者対応について」のあれこれ(T系ウェブラジオ)

2014年01月18日 | RPG
先日やったT系ウェブラジオの「初心者対応について」の原稿まる上げー。
当日コメントで教えてもらったことが反映されてないのと、この原稿自体が突貫工事だったので不足があるかも。まー、こんなことを考えながらGMしてます。

(1)はじめに「初心者なる者は存在しない」

とても重要なことで、初心者対応で要求されるのは「初心者への対応」という画一のものではなく、いつもプレイヤーにやっている「相手が何をしたいのか」をくみ取ることで、初心者だからどうのと言うことはなかったりします。

 初心者対応→相手に合わせた対応+α

Ex1.システム選び

 あなたの得意なゲームです。十分にルールを把握していて、迷わず自信と余裕を持ってマスタリングできるものです。

Ex2.シナリオ作成

 いつもより時間がかかると想定して、短めにするとよいです。あと、多くの初心者さんはTRPGのプレイ時間は長いと感じるので、ほどほど短めなシナリオほどよいでしょう。そして、適宜休憩のタイミングを取りましょう(少なくとも1時間に1回)。
 そして、ルールを確認できるチュートリアルにあたる部分を設けましょう。

Ex3.テーブル配置

 初心者はGMの右隣。初心者の人数が多い場合にはベテラン(きちんとGMの意図の範囲内でサポートができる)を真ん中に配置して、全体がフォローできるようにします。


(2)スタートアップ「楽しもう、を引き出すために」

a.第一印象「信用してもらう」

 挨拶、笑顔、清潔な身なり、はきはき喋る、自身を持つ。それから自己紹介。初心者はとにかく不安なので、この不安を払拭する必要があります。セッション開始前に卓参加者全員の自己紹介は必須です。1日をずっと過ごす相手なので人となりを知ることはとても大事です。

b.開始前の雑談「リサーチ及び卓の温度を上げる」

 雑談をしながら、相手の好きな作品やキャラクターについて聞き出します。また、それを「イイネ」といったり「教えて」と言ったり。それをシステムに落とし込めるか話しながら、このメンバーで今日は楽しく遊ぶぞという雰囲気を作っていきます。セッション開始前にいかに卓参加者が「友達」になるかで、ゲームの進行のしやすさは大きく変わってきます。

c.習熟度のチェック「TRPGって知ってる?/このゲームについて知ってる?/何で知った?」

適宜説明を挟みます。
・TRPGについての説明は、今日やる遊び方を中心に
・システムの説明はワールドとPCの立ち位置について手短に、システムに関しては説明しない

※といっても、いつもコンベンションなんかでマスターするときは初心者相手でなくても皆さんやってると思います。


(3)キャラクター作成「イメージを固めること」

キャラクター作成のポイントは、きちんと自分がどんなキャラクターなのかイメージを固めることにあります。サンプルキャラクターのイラストやどんなことができるのか、参加者のやりたいと思っていたキャラクター像とどこが合致するのか。

そして、ライフパスをロールしながらその結果を一緒に膨らませていきます(ライフパス等がないゲームならまたそれなりのやり方はあります)。この手順で、自分のキャラクターに愛着を持ってもらいます。


(4)ゲーム開始「チュートリアル!」

初心者にだらだらルールの説明をしたり、読んでおいてくれと言って長文のリファレンスを渡したりすることはとてもオススメできません。だいたいはプレイしながらでないと覚えません。

 なので、ルールの確認ができるようなイベントを起こしていきます。詳しくは「チュートリアル山賊団」を検索するといいです。実際にプレイしながらルールを覚えていきましょう。分からなくなるたびのフォローもね。


(5)プレイ中のフォロー「やりたいことをルールに落とす」

ルールになれていないうちは、自分のやりたいことをルール的にどう再現すればいいのか、どう宣言すればいいのか、と言うことがやりづらいです。
GMはできるだけ丁寧に状況を描写して、やりたいことを引き出して、GM側でシステムに落とし込むといいです。もしくは、明らかにやるべきことに気づけるように、わかりやすく説明するか、できることを提示してしまいます。

「自由こそTRPGだ」といって放置してもおそらく楽しみは与えられません、何をすればいいのか、何ができるのか、わかりやすく伝えていくと快適にプレイできると思います(アルシャードセイヴァーの「グランドクエスト」と「クエスト」はこの点でかなり優秀なシステムです)。

Ex4.ブレイクスルー等のちょいとめんどくさいデータについて

こればっかりは難しいので、使うタイミングを指示しましょう「ここでAボタン」というヤツです。次回からはうまく使ってくれるはずです。


(6)さいごに「相手にあわせた対応を」

初心者だからと言って特別なことをするわけではなく、いつも初対面のプレイヤーと遊ぶときと同じことを、もう少しだけ丁寧にやればいいだけです。

それから、あくまで「TRPG初心者」に対応するまでがGMの仕事です。「コミュニケーション自体の初心者」まではあなたの仕事ではありません。話しづらそうにしていたら適宜ふってあげるのは重要ですが、そもそも遊びに参加する気が無いようであればGMの仕事の範疇ではありません。


※この初心者対応の話題の起点となったコピペ改変はあの通りやらない方がいいです。