七里ヶ浜に着いたのは、日没の5分前でした。黄金色の日輪が丹沢の低い山脈に沈む光景に立ち会います。望遠レンズで沈みゆく太陽を撮影しながら、肉眼にその情景を焼き付けます。海岸より一段高い駐車場から、左手に落日、中央に江の島、右手に富士山が遠望できます。シルエットになった富士山には、雲の端切れが二つくっついています。
太陽は濃いオレンジ色の姿を地平線に隠していきます。最後の部分が消えたとき、誰かが太陽に別れを告げる言葉を囁きました。続けて、「また、明日」と。若い母親が小さい子供と一緒に口にした言葉です。
地平線付近は、少しずつ赤みを増していきますが、その上の領域は透明感を顕わにして、神秘的な雰囲気を醸し出しています。風は冷たくなって来ましたが、立ち去るのが惜しい気分です。海面は暗いのですが、明かりを反射して、ぬらぬらと粘性の高い状態に感じられます。ISO感度を思い切り高くして、一眼レフのシャッターを、瞬きするかのように切っていきます。
太陽は濃いオレンジ色の姿を地平線に隠していきます。最後の部分が消えたとき、誰かが太陽に別れを告げる言葉を囁きました。続けて、「また、明日」と。若い母親が小さい子供と一緒に口にした言葉です。
地平線付近は、少しずつ赤みを増していきますが、その上の領域は透明感を顕わにして、神秘的な雰囲気を醸し出しています。風は冷たくなって来ましたが、立ち去るのが惜しい気分です。海面は暗いのですが、明かりを反射して、ぬらぬらと粘性の高い状態に感じられます。ISO感度を思い切り高くして、一眼レフのシャッターを、瞬きするかのように切っていきます。