海住恒幸の松阪市議会通信 

議員活動を通して、自治体議会や自治体のあり方を考えるブログ

全国都市問題会議

2007年07月27日 09時18分37秒 | 自治体
参加市議会議員が、北海道で会議を抜け出してラベンダー見物と騒がれた、昨年7月の全国都市問題会議。
その後も問題はくすぶっていたようで、きのうだったかその前の新聞に関係する記事が載っていました。
この全国都市問題会議。毎年夏か秋に開催されているようです。
松阪市からも、市長、かなりの数の議員が参加しています。
わたしは、いつも、参加していません。
いただいた案内では、岐阜県の高山、四国のどこだったかの都市、そして、昨年の北海道。
わたしが参加しない理由は簡単です。

第一の理由
市長も議員もみんなこぞってというのが嫌いだというのが一番の理由です。
遠隔地であることが多いので、前日に到着しておいて、夕食は懇親の場ということでしょう。松阪市議会でも、議長・副議長が選出されたとき、市長らと飲食する場が設定されますが、議員と市長ら市幹部が仲良く飲食するというのが嫌いなので、ほとんどの場合、欠席しています。市長と議員が同じところへ行った場合も、このような日程が組まれていると思われますので、それ自体、嫌です。

第二の理由
次に、全国都市問題会議という名称で、新聞記事にも「会議を抜け出してラベンダー」となっていますが、わたしは、そもそも、会議とは名ばかり。著名な講師による講演やパネルディスカッションだけというのが実態だと思います。
かつて参加した議員は「なんで海住さんこなかったの? いい話だったのに」と言ってくれたこともありました。確かに講師の顔ぶれやテーマを見ると、聴きたいなと思います。しかし、第一の理由により参加は拒否したくなります。全国から2000人近い議員が集まって、一斉に、講師の話にうなずいたり感動したりしている姿はぞっとします。

そんな訳で、全国都市問題会議は、初めて議員になった年からパスしていました。
去年、ラベンダー畑の問題が出たとき、それは起こって当然だろうと思いました。新聞には「会議を抜け出して・・・」とありましたが、「会議」なんてものではありません。講演会でしょ? しかも、1000人以上も聴衆のいるマンモス講演会。一人、二人、抜けた、なんてことは当然起こりうる。
会議としての重要性はゼロ。
問題は、政務調査費で参加した講演会をキャンセルして観光旅行を組み入れたことです。
それよりも問題は、「みんないっしょに」式のおめでたい「ハレ」舞台を用意してしまっていることですね。
いい講師やテーマが並びますが、1000人以上の議員が一斉に聴く式の講演会では、抜け出さず、まじめに聴いていても、「いい話だったわ」という、おめでたい場になるだけのことです。

関連するいい記事を見つけましたので、コピーしておきました。


朝日新聞の愛知県内の版に掲載された記事
(2006年09月28日付け)

 7月に札幌市で開かれた全国都市問題会議で、半田市や常滑市の議員らが、会議を抜け出して観光したり、ゴルフ観戦をしたりしていたとして問題となった。
同会議は、日本都市センター、全国市長会や開催市などの共催で、今年で68回目になる。市長会事務局によると、戦前から市町村長や幹部、学者らが集まり、都市問題の総合的研究などを目的に開かれてきた。当初の参加者は400~800人ほどで、戦後、回を重ねるうちに議員の参加も多くなってきたという。


 今年は、全国354市から総勢2600人余りが参加した。2日間の日程で、初日は午前9時半に開会、午後5時まで建築家の安藤忠雄さんら5人の講演や報告、2日目は午前中がパネルディスカッション、午後はビール工場など4カ所の視察が組まれていた。


 参加費は、多くの自治体が政務調査費で賄っている。純粋に観光地視察というなら、政務調査費の要件から「絶対許せない」とは言えない部分もある。だが今回の抜け出しは、会議出席という本来の目的以外の行動で、ゴルフ観戦は論外だ。


 それよりも気になったのは、2千人を超える人が一堂に講演を聴くなど、肥大化し、形式化した会議の中身だ。まじめに講演を聴いたり、予定の視察をしたりする議員らもいるだろう。だが事務局によると「スケジュールは、ここ20年ほど変わっていない」という。


 長時間の講演や報告が続けば、中座をしたくなる気持ちも分からないでもない。が、それが常態化しているとしたら、会議が本来の意義を失っている。


 今年は札幌市ということで、例年より参加者が多かったという。「公費を使った慰安旅行だ」との声も聞こえる。会議の廃止を含めた見直しの時期に来ている。(梶田正)


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