かへる 東の国探訪記

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ウィーン軍事史博物館(44)

2016-01-08 21:22:37 | 旅行
これは展示室の中央(壁際ではない所)にある展示。
高い位置にあるのは、ドイツ空挺兵の制服を着たマネキンである。
下にあるものは武器や装備品である。


これは腕章を見るまでもなく、ドイツ関連の軍服や書物などである。
書物や書類は、総統閣下を讃えるものであるのは言うまでもないことだろう。
中央には、『Heil Hitler(ヒトラー万歳)』も文言も見える。
話がいきなり現代に飛ぶが、外国人向けの地図に載せる記号で、寺院の記号を変更する案が出ているそうである。
確かに、ヨーロッパ人、とりわけドイツ人や墺国人その他ドイツに侵略された国の人たちにとっては、
あのお寺の記号は(由来は違うのだが)ぎょっとするものに違いない。


この、後ろに並んでいる軍服は、ドイツ国防軍やドイツ帝国勤労奉仕団やヒトラーユーゲントのものと思われる。
背後の壁に掲げてあるベルギーやフランスといった国や地域の名前(ドイツ語)は、
この時代にドイツが侵攻し、降伏させた国なのである。
読みにくいものもあるが、左からポーランド、オストマルク(墺国のこと。併合されてからエステライヒという地名は抹殺された)、
1つ置いてルクセンブルク、ベルギー、オランダ、フランス、ユーゴスラビア、ギリシャ、北アフリカ、ソビエト連邦…
表題は『侵略の被害者たち』という意味である。
下の方にたくさんある帽子やヘルメットは、これらドイツに侵略され、負けた国々の兵士のものだそうだ。


軍服の足下にある革靴やブーツやその他の装備品は、ドイツ軍のものである。
ハーケンクロイツではないドイツの国章(鷲が翼をひろげているもの)はなかなかかっこいいと思う。
だからといって、彼らのしたことを正当化するつもりは決してない。


真ん中へんにあるのは、戦闘機の計器類で、その上には戦闘機のプロペラがある。
右側にあるのはオートバイと兵士のマネキンである。
おそらく実物であろう(よく残っていたものだ)。