本治、標治を古代中国の文献である『黄帝内経(素問、霊枢)』に当たってみた。
自身の想像と違って、本=先の病、標=後の病として述べられている。
『霊枢概要』(神麹斎著 ヒューマンワールド刊)によると「何かが原因で症状が発生し、その症状がまた原因となる場合、原因あるいは先に生じていた症状を先に治療すべきである。」と。
『素問 標本病伝論第六十五』でも同様のことが述べられているようである。
古代中国という時代の医学は未だ形而上の世界へは至っていなかった、ということだと。
となれば、現在一般的である教科書にもある標本の説明は、経絡治療(主に竹山晋一郎)の創作であるということになる。