鍼灸如何に学ぶべきか~科学的鍼灸論の構築のために~

鍼灸の理論と術にかかわる初歩的・基本的な問題を中心に科学的=論理的に唯物論を把持して説(解)いて行きたい、と思います。

『鍼灸特殊治療法』を読む〜鍼灸師の一般教養としての先人の業績を識ることの大事性〜

2017-07-04 11:19:53 | 鍼灸術・手技療法術
『鍼灸特殊治療法』(北村智編著 有限会社春木印刷所)に目を通した。自身の鍼灸師としての一般教養の無さ痛感させられる。

昨日はタブレット端末を持って出ることを忘れブログ更新が出来なかったのだが、代わりに『鍼灸特殊治療法』に目を通すことが出来た。

この『鍼灸特殊治療法』は鍼灸学校の教科書として購入したものであるが、授業で使われることも無かったので、また、「特殊治療法」と題名にあるので、一通り一般的な鍼灸治療法を学んでからの特殊、とも思えこれまで目を通すことが無かった。

しかしながら、先週末に課された経絡経穴の過去問題集で、「問題123 誤っている組合せはどれか。1.圧診点〜小野寺直助 2.皮電点〜石川太刀雄 3.良導点〜中谷義雄 4.撮診点〜藤田六朗」(正解は4、撮診点は成田夬介、藤田六朗は丘診点)という問題があり、こういうことも問われるのか!?との思いとなってのである。

それとともに鍼灸の古典的な治療法については何冊か読んでいるが、現代的な治療法については一冊もであるから、これは空手で言えば、空手の源流の技や闘いについては学んで知っているものの、現代の、もしかしたら他流試合をせねばならない他流についてはほとんど知らないということであり、自身の流派の存続を少しでも真面目に考えるならばあり得ないことである、筈。であるからの、『鍼灸特殊治療法』であった。

いくつか興味深い治療法が紹介されていたが、中にいくつか「無痛」での治療を標榜している治療法があり、中でも「手根・足根鍼法」は、そこに説かれていることを信じる限りでは、無痛、簡便、劇的治療効果で、これぞ理想の鍼法とも思えた。そんなに素晴らしい鍼法であるのに現在では……であるのは、何故なのか?との思いするが、「手根・足根鍼法」については改めて取り上げたい。

『鍼灸特殊治療法』に目を通すことで、「手根・足根鍼法」を始めとした諸々の現代的な治療法について知ることが出来たのは、大きな収穫であった。とともに、鍼灸の世界全体を知ることの必要性、その意義実感される。

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