鍼灸如何に学ぶべきか~科学的鍼灸論の構築のために~

鍼灸の理論と術にかかわる初歩的・基本的な問題を中心に科学的=論理的に唯物論を把持して説(解)いて行きたい、と思います。

陰陽説→五行説→陰陽五行説~陰陽五行説如何に学ぶか~

2015-06-30 06:00:41 | 日記
 「武道哲学講義(第1巻)」(現代社)を読むと「陰陽五行説」の問題は、世界初のレベルで、すべて解(説)かれてあると思える。

 例えば、陰陽説の根源的な問題、何故に世界を陰陽と捉えることが出来るのか?が、「すべての言葉には二重性が存在する、つまり、二重の意義が含まれている」として、「第ニ章 (10)すべての出来事を二重性として捉えられることの根本理由」で解(説)かれる。

 また、「陰陽五行説」の学びの過程についても「二重構造で説ききり、弁証法で説ききり、次に二重性と弁証法性とをあわせて説ききった」と説かれてあるのを二重性=陰陽論、弁証法=五行論と読むと、そのままに陰陽説、五行説、陰陽五行説の学びのあらまほしき過程であると思える。

要するに、「陰陽五行説」とは古代中国の弁証法そのものであるから、「武道哲学講義(第1巻)」で説(解)かれる事がそのままに当てはまる。役に立つのだと思える。

ただ、弁証法が南郷先生によって弁証学にまで高められ、深められている現代において、また、(西洋)医学の世界で弁証法が常識となりつつある状況からして(例えば、「医学の復権」(瀬江千史 現代社)を見よ)、幼い弁証法である「陰陽五行説」の学びがどれほどの意義を持ちうるのかは「?」だと思える。

あえていえば、鍼灸師の一般教養として、弁証法への導入的意義としての存在価値しか無いのではと思える。
 

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