鍼灸如何に学ぶべきか~科学的鍼灸論の構築のために~

鍼灸の理論と術にかかわる初歩的・基本的な問題を中心に科学的=論理的に唯物論を把持して説(解)いて行きたい、と思います。

Oさんの患者対応、その精神力に驚かされる〜牛若丸の学びの実際〜

2018-06-18 08:05:36 | 日記
Oさんの患者対応に、その精神力の凄さを視、心底驚かされた。とともに「牛若丸の学び」とはこういうことなのだ、と思えた。

先週の午後診での出来事。Oさんが患者さんに対して、「保険証を持って来ていなければ初診の場合は保険での診療を受けられない。」「今日は自費診療で全額支払ってもらって後日、保険証を持参してもらえれば、保険診療分を差し引いた金額を返すという形では受診できる。」ということを説明するのだが、患者さんは理解してくれない。

患者さんの方は、「保険証を入れていたはずなのに無い。」「T先生のところで診てもらった時はあったのに。」「ここの先生が良いと友達に言われたから来た。」と同じことを延々と繰り返すばかりで、一向にOさんの言うことを理解しようとしない。(認知症あるいは何か知的障害を持つ方のようであった。)

そんなやりとりがおよそ1時間も続いて、その間、Oさんは患者さんの言うことに心から耳を傾けて、「一緒に探して診ましょうか?」「そうなんですね〜おかしいですよね。」等々と優しく接し続けておられた。

そのやりとりを聞いていて、Oさんの優しく丁寧な患者さんへの対応に、最初は感心させられ、それが1時間にも及んでも全く変わらずであることに、凄い精神力!と驚かされた。

後でこの原稿を書きながら、認識論的な学びとはこういうこと、南郷先生が『哲学・論理学原論』で説いてくださっている「牛若丸の学び」とは、その実際とはこういうことなのでは、ということであった。

Oさんに負けぬよう、全力を尽くしていきたい。

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