見あげれば空いっぱいの美しいうろこ雲。真っ白な雲と蒼い空のコントラストのくり返しのリズムに思わず見惚れてしまう、自然の造形の妙を感じる。
とともに、鍼灸・東洋医学というものが、古代の中国そして中世の日本という、おそらくは現代よりももっともっと人間が自然と一体になって生きていた、生きるしかなかった時代・社会に誕生させられ発展させられていったたものである、と考えると現代に生きる我々はもっと意図的に自然に対する感性を磨かねばならないのでは、と思える。
またそれだけに、鍼灸の世界に伝統的に伝わる諸々の物事を、それを誕生させた人々の像に迫ることとともに学ばねば単なる形骸だけを学んでそれでまともに学んだつもりになっているという滑稽なことになっていってしまうのではと......。
