光Ginjiの「後方ヨシ!」

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30cm 四方のブロック50枚を並べてバランスに挑戦する

2007年07月12日 21時19分01秒 | ライディングのキモ

こんにちは。

「いい加減、更新しろよな」って感じですが、某所でいろいろとネタを温めておりました。
暑い夏こそやっぱり低速バランス!というわけで、一本橋のおはなしに引き続き、「ブロックスネーク」のあれこれを考察してみました。

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安全運転大会に参加したことのある皆さんにはおなじみの、厚み 5cm の 30cm 四方のブロックを約 50 枚、S 字型にならべて、2つの直線部分の中央付近にはブロック2枚重ねの箇所を一箇所ずつ設けたセクションです。ここを、前後輪を落とすことなく、足を付かず、 9秒から11秒で通過する、というものですが、採点基準のなかには「足がステップから離れる(足離れ)」という項目もありますので、乗車姿勢にも気をつける必要があります。

攻略ポイントは、

・内輪差
・通過速度
・V 字バランス
・衝撃吸収


だと思います。

(1) 内輪差
直線部から屈曲部、また、屈曲部から直線部に移行する際、後輪が前輪よりも内側を通ります。したがって、進路を移行する部分では、前輪を外側寄りに導いてやらないと後輪が内側へ落輪します。また、落輪まではいかなくても、タイヤの中央部分がブロックからはずれ、タイヤのサイド部で移行部分を通過することになるので車体に余計なブレが生じ、バランスを崩すもとになります。

(2) 通過速度
計算してみますと、30cm × 50枚 = 15m を 10 秒、ですから、一本橋の倍の速度、だいたい 5.4 Km/h でスルスルと通過する感覚が必要です。後で述べる段差の部分での速度変化が大きかったり、バランスを崩して復帰するためのスローダウンが顕著ですと、タイムオーバーの原因となります。「するする」通過するためには、アクセル一定であおりません。無駄なフカシもエンストのもとです。半クラッチとリアブレーキで優しく調整、です。原付車両も遠心クラッチはつないだまま、リアブレーキのリリースで速度をなめらかに制御します。

(3) V 字バランス
見ての通り、幅が30cm のブロック上にいて、かつ、(1) の内輪差を考慮して走行ラインが決定されるため、一本橋と違ってハンドルを大きく切ってバランスを修正することができません。また、10 秒近辺でわたり切る一定の速度を出すために、一旦静止状態を作ってバランスをとりもどす、というのも望ましくありません。そこで、バイクの左右のバランスはハンドルで修正するのではなく、バイクの傾いた側と反対に上体を据える状態を保持できる「V字バランス」の維持が必要です。このために、着座ではなくスタンディングでの走行が、V字バランスを作りやすいでしょう。このときに、お尻が逃げる「へっぴり腰」ではなく、バイクの重心を貫く軸の上に尻~アタマまで乗せることになります。

ただし、原付はステップが「ボード状」であり、両足の間で泳がせ、もしくははさむタンクがないために、スタンディングではバランスが崩れがちになります。だから着座で、かつ、(4) の衝撃吸収のためにステップボードを踏みしめ、お尻でどっかり座らない乗り方が望ましいです。

(4) 衝撃吸収
直線部分のブロック2枚重ねの部分については、400cc、750cc の車両であれば、半クラが当たっていて少しでも駆動がなめらかにかかり続けていれば、特に問題なく通過できるでしょう。要注意なのは、前輪、または後輪が2枚重ねの箇所に当たる瞬間にクラッチを切っていないこと。駆動が断たれていたり、半クラッチとアクセルの開度が不適切ですと、思わぬスタックと、それに引き続くエンストに陥ることがあり万事休す、です。

原付車両は、車輪の径が小さいため、段差に対して、「ドカン!」と当り気味です。サスペンションもプアなので、これは、(3) に書いたように、「お尻でどっかり座らず、足でも衝撃吸収。段差通過時に頭がぶれないようにする」ことが必須です。

わずか10秒ちょっとのライディングなんですが、針の穴に糸を通すような正確さを求められる、奥ゆかしいセクションですね。

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4 コメント

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糸通し器ってありましたね。 (げそ天)
2007-07-12 22:57:41
ブロックスネークのポイント、
参考にさせていただきます。

いち初心者としての観点でコメントさせていただきますね。

ブロックスネークが一度も成功しなかった頃の事を思い出すと、
私の場合は、ハンドルを切った時の重心の移動を理解するのが一番難しかったです。

ハンドルを切っただけではバランスを崩してしまうということが分かってなかったんですね。
バイクを傾けてリーンアウトの姿勢を取るにせよ、
バイクを立ててリーンインの姿勢を取るにせよ、
極低速で人車が安定する為のV字バランスが見えると、
かなり楽になった記憶があります。

今は、針の穴にたまに糸が通る様になりました(笑)。
今後とも練習あるのみですね。
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ブロックスネークの難しさ (携帯食塩)
2007-07-14 20:25:31
とにかく時間の枠ってのが難関ですね。ストレートブリッジみたいに規定時間以上居ればいいって事なら対処も楽だけれど。ストレートブリッジでの大台越えたあとはブロックスネークの時間枠感覚が課題だと考えていますけどストレートブリッジならともかくブロックスネークって、練習場所がまるで無いのが憂鬱の種です。
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府中改修工事のお陰で.... (YOU)
2007-07-25 13:46:21
昨年の神奈川大会で初めてブロックスネークを見た時は、「こんなもん渡れるんかいな?」と思いました。案の定、最初からダメダメモードで落車で減点40でした。
しかし、府中で練習出来なくなったので砧へ通い出してQSのT隊員にみっちり鍛えられたら今年の大会は神奈川と東京とも通過出来てしかもタイムもOKで減点0でした。
一番苦手だと思われた課題が出来る様に成るのは面白いです。坂道レムニーは、神奈川大会ではFCさんの受け持ちでしたが、怖さが出て諦めてしまいました。がっ、東京大会では勇気を出し挑戦した処減点0で通過しました。いや~、バイクは楽しいな~。
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こちらでは、はじめましてです! (SC54)
2007-08-08 14:08:38
大会での「旗振り&スマイル」ありがとうございました。
最大減点をいただいた後に、光Ginjiさんが某サイトで旗振りされてる事書いていらっしゃったのを思い出し、あ~この人がそうなんだ~と、変に気持ちの切り替えが出来ました。
切り替えが出来たおかげでクリアしましたが、タイムは確か微妙な9.○○秒でした。やはり緊張で体内時計の鼓動は速いものですね・・・。
大会では、まだまだ結果を残せませんでしたが、2枚目の貴重な切符を使った大会となりました。
低速系の奥ゆかしさという表現、身にしみて感じた大会でした。
今後も参考に、訪れさせて頂きます。
ありがとうございました。
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