いや、やっぱりバイクで遠出は楽しいですね。たとえ単調な高速道路の移動でも、都心から離れるに従い、空気の温度や匂いが微妙に変化するのを鋭敏に感じられるのがバイクの良さであります。
というわけで、週末、僕の実家の三重・桑名に帰省して父の墓参りをしたのに合わせ、風光明媚で広大なバイク・パラダイスである浜名湖HMSで練習してまいりました。 この日のテーマは、Uターン好きライダーにはもってこいの「フルロックZ字ターン」の連続。バイクの持つ特性、セルフステアを殺さずに、むしろそれを助けるような操作を織り交ぜながら、前後輪をうまく転がしてあげる練習です。
もう、なんというか、僕はこういう、息をもつかせぬコマゴマしたパイロンの林をリッターバイクで縫って走るのが大好きで、松田聖子じゃないけれど(古い?)走っている途中に『ビビビッ』となんども快感に撃たれた次第です。 グッと寝かせて、スパッと切って、そのまま「クルリン」と向きを変えながらドカッと立ち上がる。すぐまた次の転回でエイヤッ!。ええ、もう快感です。
でもまだまだ遅いし十分寝てません。バイクの性能を活かしきってません。前回の記事で話題に取り上げさせていただいたスーパーイントラN師がもしその場にいたら、おそらくは「遅い!」「寝てない!」と怒号が飛んでくるだろうな、という背後霊を背負いつつも、いやもう楽しくて楽しくて。
この日はABS無しの古いCB1300で、リアタイヤが9部山の良好なコンディションであったので、接地感もばっちり伝わって気分も高揚しまくり、でした。 そのタイヤの溝をすべて使い切ってやる意気込みでしたが、経つ時間は非情なもの。「もうちょっと走りたい」と思うところでお開きとなりました。でも、多少余力があった状態でおしまい、のほうが良かったわけです。週末に郊外へ出るライダーが背負わなければならない宿命の東名高速の大渋滞が待っているからです。
日曜日のこの日は、横浜町田~大井松田の35Km。もう、「おなかいっぱい」です。以前、第二東名を作る、作らないが議論になりましたが、御殿場から東京までの区間は、第5東名くらいまで作って欲しい感じです。
ともあれ、久々の浜名湖HMSは大変楽しくいい汗かきました。イントラのみなさん、参加者のみなさん、有難うございました。なお、この日はあの平忠彦さんが、若いライダーさんを大勢連れてスクールに参加しておられました。平さん、ほんとうに気さくで素敵な方です。心からバイクが好きで真剣に向き合っているその姿勢には頭が下がります。平さんのゼッケンが「21」だったのは、粋なセンターのはからいだったのでしょう。
さあ、今週末には桜も満開でしょう。
「桜の花びらはらはらと、ロックまで切るハンドルの、アクセル持つ手に力込め、クルリと転回、『後方ヨシ』」
(バイクを手足のように扱う喜びと楽しみ、そしてその難しさに乾杯!)