憲法九条やまとの会

今、日本国憲法九条改憲を止める
 ・・・平和を望み、維持したい・・・

6月13日の集まり-開会の挨拶、閉会の言葉など

2015年06月20日 | 私たちのイベント情報

 下記の6月13日の集まりは、300人強の参加を得て盛会にて終わりました。柳沢さんに対し、会場からいくつか質問があり、それも興味深いものでした。アンケートには121人もあり多くの言葉が書かれてもいました。
 ご参考までに、急ぎ、集会にあたっての言葉と、閉会の言葉をアップします。

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              挨拶-集会にあたって

                              事務局長 斎藤竜太

 今日の集会「若者と国家―自分で考える集団的自衛権」にお出でいただきありがとうございます。いま「国是」を左右する「集団的自衛権行使」問題が国会で激論がくり広げられ、各地でも無数の市民が考え討論し行動しています。「戦争か平和か」をめぐるこの問題に、私たちも積極的に参加する意義と義務があると思います。その試みとして、私たち自身が自分の頭で考えどのように行動したらよいか、の「材料」を供するために今度の集会を企画しました。「戦争か平和か」と問うたとき、戦争は若者が兵士として出兵させられ、「敵」を殺し傷つけ、自分も殺され傷つけられるのは、歴史が示しています。ですから、なによりもまず、若者の皆さんに現状をよく見、考えて欲しいのです。

 今日の集まりには、さまざまな考えの方々が参加されておられると思います。すでに「腹が固まった」ひとが居られる一方、疑問や異論のある方、考え整理中の方もおられると思います。柳澤協二さんの講演と、若く元気なアイドル歌手グループのメッセージを、参考にして頂ければと思います。

 「戦争か平和か」の問題と言いましたが、それは、閣議決定による集団的自衛権行使容認の是非と、それを実行するために必要になる「安全保障関連法案」の是非、の問題です。
 「自分で考える」と銘打ちましたので、一国民であり大和市の一市民としての自分の考えを少し述べさせてください。
 先ず、憲法と他の法律の関係です。立憲主義のことです。憲法はすべての法律の上にある、国の最高法規だという事です。憲法に縛られた下位の法律(国会―立法府が決める)があり、その下に内閣が決める政令があり、さらにその下に各省の大臣による省令という順位になっています。下位の法律や政令や省令が憲法に違反するならばすべて無効なのです。

 そこで、「戦争か平和か」に直接かかわる憲法の条文を抜書きしてみます。
 第二章「戦争の放棄」として第九条が示され、第一項は「・・・国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」、第二項は「・・・国の交戦権は、これを認めない」。この条文を虚心坦懐に自然な国民の目線で読めば、日本が直接攻撃を受けないのに、他国(ほとんど米国)支援(他衛)として国外で参戦するなどという事は、憲法九条にはっきりと違反する、と私は考えます。ことは単純なことで、人びとに分かりにくいアレコレの言い訳や強弁は必要ないのです。しかし、わたしは憲法の専門家ではなく、一国民・一市民であり、人を殺したり死なせたりすることと対立する一医師としての考えです。ですから、もし「君は憲法の専門家でもないので、憲法の正確な解釈と理解ができるかどうか疑問だ」と言われるかも知れません。でも、国民主権であるからには、憲法も法律も専門家でなければ分からないのだ、であってはならないではありませんか。

 そうこうしているうちに、去る6月4日、衆院憲法審査会に与野党推薦の3人の著名な憲法学者が、しかも自民党推薦の学者までもが、集団的自衛権行使容認を含む「安全保障関連法案」を、全員「憲法九条違反」と明言して、私の憲法理解を「後押し」してくれました。さらに、圧倒的多数の憲法学者も同意見とみられ、日弁連も同じです。このような見解に照らせば、閣議決定や同法案が、「戦争法案」だとする主張が広がりを見せているのは、「故なしとしない」のではないでしょうか。一国の国策を決める重大事です。あわてず、急がず、ましてや強行採決などはもってのほか。得心のゆくまで深く掘り下げた議論が必要です。

 大和市は「平和都市宣言」都市です。また、昨年12月の大和市議会は「国会における憲法論議の推進と、国民的議論の喚起を求める意見書」を採択しました。尤もな事です。今日の集まりは、この大和市と大和市議会の立場を実行するものです。

 最後になりましたが、柳澤協二さんは、第一次安倍政権で、安全保障・危機管理担当の内閣官房副長官補として仕事をされ、事態を熟知された方であり、制服向上委員会は若いはつらつとした元祖アイドルグループで、その歌にのせたメッセージも楽しみです。きっと、私たちの求める大きな参考になるに違いありません。
                                 以 上

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             閉会の言葉
                              スタッフの一人  滝本太郎

  本日は、むし暑くまたお忙しいところ、多数の方がお集まりいただき、ありがとうございました。

  憲法九条やまとの会は、大変幅広い市民が集まっています。なにせ私自身が、「日本の専守防衛のために自衛隊を明文化するものならば賛成する。」という考えでもあります。

  しかし、「今回の改憲や解釈改憲はアメリカの要請によって海外派兵するためのものだから、益々アメリカの属国になっていくというほかなく、同時に日本が過去、アジア諸国に対しては侵略をし、欧米諸国に対しては無謀な植民地再分割戦争をした反省がない、だから反対する。」という立場です。そして当会の独自メッセージ「今、九条改憲に反対する」は、「今回の九条改憲には反対する」と読むこともできるから賛同し、スタッフの一人になっているものです。実に、幅広い集まりです。

  さらに、今回の戦争法案は、要するに法律で憲法を変えてしまおうというものであり、国の権力は憲法によって治めるという立憲主義を無視した、文字通りの暴走です。こんなことでは、憲法の他の人権を記載した条文も容易に解釈で変更されてしまうことになります。

  憲法を制定する権力は、内閣でも国会でもなく国民にあります。国会各議院の3分の2以上の賛成での発議、国民投票という手続きをしないで、憲法9条という大切に条文をまったく無意味にしてしまうなど、まさに国民主権が問われているのです。

  本日は、元防衛省の高官であり第一次安倍内閣の内閣官房の一員だった柳澤さんからとても貴重なお話をうかがえました。制服向上委員会のメンバーからは、まさに当事者世代の声と歌を聞くことができました。本音と不安を示した歌でした。ありがとうございました。また、集会の後援を頂いた大和市と大和市教育委員会、そして集会へのメッセージを頂けた大和市長大木哲(さとる)様、ありがとうございました。

  どうぞ皆様、6月24日までの通常国会、あるいは延長されましょうが、今次の「海外派兵のための戦争法案」のこと、憲法9条のこと、国民主権のことをじっくり考えて、自分の考えで動いてみてください。
 本日は、ありがとうございました。 
                         以 上

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