憲法九条やまとの会

今、日本国憲法九条改憲を止める
 ・・・平和を望み、維持したい・・・

『今の憲法はもう60年以上も経っている。そろそろ変えてもいいのでは』について

2010年01月03日 | 憲法改定を進める人たちの論理について

『今の憲法はもう60年以上も経っている。そろそろ変えてもいいのでは』について

 フランスでは、1789年の人権宣言が、イギリスでは、1215年のマグナカルタがいまだに憲法の一部として通用しています。

 こうした国々では憲法の基本部分には一切、
手をつけていません。

 そもそも古くなったから変えようという発想自体がないので
す。

 アメリカの憲法は1788年に制定されましたが、いまだに社会権条項、男女平等の条文はありません。

 しかし、それを理由に改正しろという議論はまったくありません。

*この内容は伊藤真著『憲法の力』(集英社新書)714 からの要約です。全文を読まれることをお勧めいたします。(スタッフT) 

憲法について

2010年01月01日 | 賛同者からメッセージ
 憲法について

 憲法は、国家権力を制限して国民の人権を保障するものであり、国民が守るべき法律ではありません。

 憲法99条を読むとそれがよくわかります。

 一方、法律というのは、国家権力による強制力を伴った社会規範、すなわち「規則」をいいます。

 法律は国民がそれを守る義務を負うものですが、憲法は国家権力が守る義務を負うものです(立憲主義)。

 日本国憲法の基本原理は「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」。

 個人の尊重や人権を守ることが、近代憲法や日本国憲法の最重要項目です。

 戦前は国家のために個人が犠牲になることも美徳としました。

 その価値観を180度逆転させて、個人のためにこそ国家は存在意義がある、個人の幸せのために家庭があるべきだとしたのが「個人の専重」という憲法の根本的価値観です。

 「自分の国を愛し、自分の国が平和であるように国民みんなで努力しよう」というのが、一般的な憲法です。

 ところが、日本国憲法は「同じ人類だから仲よくしよう、同じ人間だから世界の平和をみんなでめざそう」とするところまで共通点のレベルを高めています。

 日本国憲法は、「人類愛」の水準まで引き上げているのです。

 貧困、食糧不足、疾病、教育問題など事情はさまざまですが、世界中の紛争には必ず原因があります。

 そうした紛争地域に、丸腰で積極的に出かけて行き、現地の人と一緒になって学校を建てたり、作物を構えたり、医療の支援をしたり、仲裁のために尽力したりすることによって日本は、本当に信頼されるようになります。

 こうして日本への信頼を勝ちとって、攻められない国を作る。

 これが憲法の示している「積極的非暴力平和主義」です。

*この内容は伊藤真著『憲法の力』(集英社新書)714 からの要約です。全文を読まれることをお勧めいたします。(スタッフT)