官製談合

北海道における官製談合の実態

kenryuxの北海道の官製談合の実態(33)

2012-05-11 20:12:43 | Weblog
 (32)で触れましたが池田町の官製談合事件、池田町は5月1日付で萩原建設工業の指名停止期間を9ヶ月から5ヶ月に、西坂建設については20ヶ月から12ヶ月に短縮しました。
 西坂建設への処分は道が指名停止20ヶ月、帯広市が18ヶ月で池田町も「きわめて悪質な事由に当たる。」と特例で8ヶ月を加算20ヶ月の指名停止としていました。
 しかし、その後西坂建設に対する指名停止処分について町商工会から「特例で加重してまで道の基準に合わせたのは不合理」として期間短縮を求める陳情書を町議会に提出し3月の町議会で採択さっれました。
 勝井町長は「釧路地裁帯広支部の略式命令の内容と町議会の議論から処分を見直す必要があると判断した」と説明したとのこと。

 しかし、町は4月に体育館工事を落札した西坂建設を含む共同企業体に3,182万円、校舎工事を落札した萩原建設を含む共同企業体に6,163万円の賠償金を請求しています。
 これだけの損害を町に与えているにもかかわらず指名停止期間の短縮を陳情した町商工会、その陳情書を採択した町議会、何を考えているのでしょうか。
 池田町において官製談合が恒常的に行われていたことは疑う余地もないが、町民も自分たちの納めた税金がどれだけ無駄遣いされていたか、そのことに対し怒りの声を上げるべきだと思います。

 6,163万円の損害賠償を請求された「萩原・渡辺・十勝工建共同企業体(JV)」は「賠償金の支払い義務はない」として池田町を相手取り、債務不存在確認を求める訴えを4月27日釧路地裁帯広支部に起こしました。
 池田町は4月13日に談合などの違法行為があった場合は受注額の1割を返還するとした違約金条項に基づき同JVに賠償金を請求していました。
 
 訴状によると違約金条項が想定するのは発注者が談合に関与しない場合に限られ、今回の事件では「発注者である町が深く関与しているため条項の適用範囲外」としている。
 原告側(JV)代理人は「賠償金の支払い義務があるかどうかも含め公正な判断が必要と思い提訴に踏み切った。」とのこと。

 釧路地裁帯広支部が下した判決の正式罪名が定かでないが、官製談合防止法違反の罪となっていれば、「官製談合とは発注者である池田町が主導して行われた談合」でありJV側が「一方的に賠償金を請求されるのは納得できない。」と主張するのは当たり前のこと。
 私は町の上層部が関与せず宇高元課長の一存で行われたことは絶対にありえないと見ているが、仮に、宇高元課長の一存で行われたと町側が主張するのであれば、宇高元課長にも当然賠償金を請求すべきだと思う。

 池田町は「訴状が届いてから内容をよく見て対応したい。」と言っているそうだが、自分たちのやっていることを棚に上げ業者にだけ責任を押しつけるのはいかがと思う。

 今日はこれにて