官製談合

北海道における官製談合の実態

kenryuxの北海道の官製談合の実態(18)

2008-07-27 19:01:50 | Weblog
 今月2日、度重なる北海道開発局の不祥事に福田首相も開発局の廃止について「出来るならやった方がいいというのが私の考えだ」と言い、道州制導入や地方分権推進の流れの中で廃止が望ましいとの考えを表明しました。
 政府の地方分権改革推進委員会の委員である猪瀬東京都副知事も開発局は不要、丸ごと北海道に移管すべきであると言っています。

 開発局は(16)にも書きましたが、膨大な北海道開発予算を社会党の田中敏文知事使わせたくないために作られた官庁で、2重行政の見本みたいな役所で道路、河川、港湾等は余り競合しないが、農業の場合は1地区の面積が最初は100ha以上の大面積だったが、事業が少なくなると採択面積を縮小して道営事業と競合し地元の農業団体等は北海道との板挟みで苦労していました。補助率は道営より多いが事業期間が長く、おまけに事業実施に携わる職員の給料まで負担させられ、これなら道営の方が良かったと嘆いていた町村もありました。そんな官庁ですから廃止に大賛成です。
 それに対し、高橋北海道知事は道州制を施行して地方に権限を大幅に委譲すれと主張しながら、いざ開発局の業務を北海道に移管するとなると、「統合問題については決断してから最低10年は必要。」などと道州制推進に反する発言をしています。道州制を実現したいのであれば今回の件は実現の早道だと思うのですが。

 15日、工事の発注だけでなく開発局や国土交通省の出先の地方整備局が発注した公用車運転委託業務の入札でも談合の疑いがあると、日本道路興運(東京都)、日本総合サービス(東京)、北協連絡車管理(札幌)の3社を含む数社に公正取引委員会が立ち入り調査に入りました。
 公用車の運転業務は道路特定財源から支出され発注額は80億から90億、2003年度から2008年度までの発注の約88%を上記3社が受注しているとのこと。また、3社に天下りしているOBは55人で多くは経営のトップや役員、支店長などをしているというから天下りOBの天国ですね。
 2006年度日本道路興運は発注総額の半分の41億円、天下りも最多の25人、受注額16億円で2位の北協連絡車管理は開発局の発注を独占、元開発局開発管理部次長を06年社長に迎え、専務は元職員課長、常務も元広報室長と幹部に開発局OBがずらりと並んでいるとのこと。開発局のOBがそんなところにまで送りかまれていたとは知らなかった。開発局はやりたい放題ですね。そんな開発局、1日も早く廃止すべきです。
 
 7月4日、旧日本道路公団発注の鋼橋工事談合事件で独禁法違反と背任の罪に問われた旧公団の元副総裁内田道雄被告に東京高裁は両罪の成立を認め、懲役2年6月、執行猶予4年の判決を言い渡しました。執行猶予とは裁判官も何を考えているのでしょうか。普通横領や窃盗の場合少額でも実刑です。 
 今回の場合、発注機関の損害(無駄遣いされた税金)は数10億円になると思います。OBの天下り先を確保するために行った行為とされたようだが。
 拝啓、裁判官様、執行猶予は軽すぎませんか。

 OBの天下りと言えば7月21日のテレビ、TVタックルで天下り廃止を主張する民主党の議員に対し自民党の石原伸晃議員、「天下りを廃止すれば60歳で定年を迎えた官僚は65歳まで年金を貰えないから、そのことを考えなければならない」と反論していました。何を考えているのかと言いたい。
 たった一握りの官僚のために天下り先を斡旋して、後99%の一般職員は自分でハローワークに行って仕事を探さなければならない。一般職よりも高い給料を貰いたっぷり退職金を支給された官僚よりも大多数の一般職退職者のことを考えて欲しい。石原議員の発言には腹が立った。
 これが今の自民党議員みんなの考え方だろう。だから、福田首相も天下りには反対しないのだろう。天下りは絶対に反対だ。

 今日はこのにて