本書は大阪大学教授であり、中国文学を専門とする著者が
諸子百家と称される春秋・戦国時代の思想家の思想を
90年代に新たに発掘された文書も参照にして
コンパクトに紹介する著作です。
【構成】
序章では、20世紀初頭に敦煌や楼蘭などで
さらに、90年代に入ってから銀雀山漢墓などで発掘された
古文書についてコンパクトに紹介するとともに
春秋戦国時代の政治状況を解説。
1章では、発掘された『荘王既成』や『昭王毀室』などを参照し、
諸子百家以前の思想について紹介する
2~7章では、諸子百家の代表である
孔子、孟子、墨家、道家、法家、孫子について
新たに発掘された文書も参照し、その思想について紹介する
8章では、諸子百家の旅と称して、
著者が山東省に赴いたお気楽旅日記を記す。
【感想】
諸子百家と称される思想家たちの思想が
読みやすい文章でコンパクトに紹介された本というのは
そこそこあるのですが
「矛盾」や「守株」といったおなじみの故事成語が
儒教に対する批判という文脈の中で用いられた-ということを
ちゃんと書いてある本はあまり見ないので
なにより、その点がとても嬉しく感じました。
また、各思想家相互の関係もまとまっており
孔子と孟子はもちろん、老子と荘子
など違いをキチンと認識していない事柄についても
一読しただけで理解できるようになっており
その点も、大変ありがたい著作。
とりわけ、孫子に関する記述は
『中国古代軍事思想史の研究』というマニアックな著作のある筆者だけに
イメージが先行しやすい孫子の思想について、
孫武と孫濱の違いなども踏まえて紹介しており
とても勉強になりました☆
終章の『諸子百家の旅』(←お気楽中国旅行記)は
いかがなものか?とも思いますが
全体として、とても楽しく読むことができた著作
多くの人に読んでいただきたい著作ですが
中・高校生でも十分に読める内容なので
古文の勉強の参考にしていただければと思います☆
諸子百家と称される春秋・戦国時代の思想家の思想を
90年代に新たに発掘された文書も参照にして
コンパクトに紹介する著作です。
【構成】
序章では、20世紀初頭に敦煌や楼蘭などで
さらに、90年代に入ってから銀雀山漢墓などで発掘された
古文書についてコンパクトに紹介するとともに
春秋戦国時代の政治状況を解説。
1章では、発掘された『荘王既成』や『昭王毀室』などを参照し、
諸子百家以前の思想について紹介する
2~7章では、諸子百家の代表である
孔子、孟子、墨家、道家、法家、孫子について
新たに発掘された文書も参照し、その思想について紹介する
8章では、諸子百家の旅と称して、
著者が山東省に赴いたお気楽旅日記を記す。
【感想】
諸子百家と称される思想家たちの思想が
読みやすい文章でコンパクトに紹介された本というのは
そこそこあるのですが
「矛盾」や「守株」といったおなじみの故事成語が
儒教に対する批判という文脈の中で用いられた-ということを
ちゃんと書いてある本はあまり見ないので
なにより、その点がとても嬉しく感じました。
また、各思想家相互の関係もまとまっており
孔子と孟子はもちろん、老子と荘子
など違いをキチンと認識していない事柄についても
一読しただけで理解できるようになっており
その点も、大変ありがたい著作。
とりわけ、孫子に関する記述は
『中国古代軍事思想史の研究』というマニアックな著作のある筆者だけに
イメージが先行しやすい孫子の思想について、
孫武と孫濱の違いなども踏まえて紹介しており
とても勉強になりました☆
終章の『諸子百家の旅』(←お気楽中国旅行記)は
いかがなものか?とも思いますが
全体として、とても楽しく読むことができた著作
多くの人に読んでいただきたい著作ですが
中・高校生でも十分に読める内容なので
古文の勉強の参考にしていただければと思います☆