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【大豆を食べて妊娠うつを撃退!】

2017-11-02 05:40:09 | 日記
【大豆を食べて妊娠うつを撃退!】

大豆製品を多く食べれば食べるほど、妊娠中のうつの発症リスクが低下することを、愛媛大学や東京大学などの研究チームが報告しています。

この研究では、九州や沖縄に住む1,700名超の妊婦を対象に、普段の食事内容やうつの状態などが調査されました。その結果、妊娠中に豆腐や納豆、煮豆、味噌汁などの大豆製品やイソフラボンの摂取が多かった人ほど、妊娠中のうつ発症率が低かったのです(グラフ)。

妊娠中にうつが起こりやすい要因としては、女性ホルモンの血中濃度が大きく変動することが指摘されています。女性ホルモンは、自律神経系や他の内分泌系とも連携しながら脳内での神経伝達にも影響を及ぼしているため、そのバランスが乱れることでうつなどの精神症状が現れやすくなると考えられるわけです。

イソフラボンは女性ホルモン調節作用を有することから、女性ホルモン関連の健康問題に対する予防・改善効果がこれまでにも示されてきました。このため、今回の研究でもイソフラボンばかりが注目されているようですが、実際には、大豆に含まれる他の栄養素(マグネシウムやビタミンB群など)も深く関与していることが推測されます。私たちの思考や感情を形づくる神経伝達物質の合成や放出、受け取り、回収といった、脳細胞間で行われている一連のメカニズムに、これらのミネラルやビタミンが不可欠だからです。さらには、大豆製品を多く取り入れた穀菜食全般から得られる種々の栄養素も、やはり幅広く貢献しているはずです。

とはいえ、うつの既往歴や家族歴、魚介類やオメガ3の摂取状況など、さまざまな寄与因子が調整された上での結果ですから、大豆の摂取によるうつの予防効果はやはり絶大なのだということです。多種多様な大豆製品を生み出し、毎日の食事に取り入れてきた日本の伝統的な食文化の素晴らしさを、妊婦を含めた全ての人が、改めて実感できる研究結果だと思います。

<参考文献>
◆Soy isoflavone intake and prevalence of depressive symptoms during pregnancy in Japan: baseline data from the Kyushu Okinawa Maternal and Child Health Study
http://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00394-016-1327-5

◆愛媛大学プレスリリース
https://www.ehime-u.ac.jp/wp-content/uploads/2016/10/161031.pdf