山口 香の「柔道を考える」

柔道が直面している問題を考え、今後のビジョン、歩むべき道を模索する。

キッズフェスタ

2010-08-20 13:49:38 | Weblog
 昨日は有楽町東京国際フォーラムにて開催中の「キッズフェスタ」において世界柔道の宣伝を兼ねて「子ども柔道教室」を行った。

 展示場に畳を敷き、未経験の小学生を対象に1時間の柔道入門を3回行った。それぞれ整理券を配って16名を定員とした。初めて柔道衣を着た子供達は少し緊張の面持ちであったが、時間が経つに連れて自信に満ちた表情に変わっていくのがわかる。

 子供達には柔道では「礼」を大切にしていること、簡単な受け身、寝技の攻防、組み合って動く(私は「柔道ダンス」と命名!)などまでを体験してもらった。1時間はあっという間で物足りなさを残して終了。

 今回は大学生2名に手伝ってもらった。この二人は以前にも私のキッズじゅうどうを手伝ってもらったこともあって子どもの扱いが非常にうまい。一人の女の子などはファンになってしまったらしく自分の回が終わって次の回も見に来ていたぐらいである。近頃では両親ともに忙しく、また住宅事情などもあって、身体を使って子どもと遊んであげることが少なくなっているように思う。今回参加した子供達は柔道体験ということもあるがそれ以上に大きなお兄さん、お姉さんに身体ごとぶつかっていくことが楽しかったようだ。

 参加者は友達同士や兄弟での参加もあったが、組み合うのは全く初めての子ども達である。お互いの名前を覚えて握手をしてから始めた。終わる頃にはすっかり友達になったらしく離れ難い様子で長い時間話込んでいた。すぐに友達になってしまう子どもの能力に改めてびっくりした。

 教室をやっていると通りすがりの外国人も足を止めて見学していた。彼らには日本の柔道の指導はどんな風に映ったのだろうか?

 1日3クールの子ども相手の柔道教室は結構ハードであったが、子供達がブースを去り難く興奮して親に話をしている姿を見ると充実感があった。手伝ってくれた大学生も同じ充実感があったようで、「また機会があれば是非お手伝いします」という有り難い言葉をもらった。

 おそらく昨日参加してくれた子供達は世界選手権をテレビで見てくれると思う。様々な宣伝の方法もあるだろうが、こうやって少しずつ柔道ファンを増やしていく地道な活動も大事なのだろう。