スターアライアンスNote

世界を旅するために働く、Architectによる旅日記

’20 夏 加賀 7

2020年08月27日 | ’20 加賀

 

 

匠心庵

 

金沢職人大学校一期生が3ヶ年の修了成果として、

主屋の修復と並行してここが完成しています。

その対面に設けられている茶室の待合です。

 

 

 

 

その横には、ガラス戸で仕切られた縁側がありました。

新しく建てられた茶室の正面に位置しています。

ここは本来横にある、作庭された庭を見る為に造られていたように見えます。

この奥は続き間の和室になっています。

 

 

 

 

山景園と名付けられた庭です。

 

庭石をいくつか並べて、植栽と共に造り込まれています。

大きさの違う石を利用し造られた敷石が、美しく並んでいます。

苔や地被類が、より石の部分を際立たせているように見えます。

 

 

 

 

来るときには気が付かなかった衝立が正面に見えます。

この衝立が立てられていることにより、より奥行きを感じさせます。

桂離宮では、衝立に松が用いられています。

ターゲットを作ることにより、より奥行き感を持たせる、

日本の伝統的な作庭手法の一つです。

 

 

 

 

ひと回りしてきました。

 

後から造られた茶室までを、うまく繋いでいるように感じました。

新しく現代の職人養成学校が修復を兼ねて、

技術を継承していっているように見えます。

無くしていけない、日本の伝統的な技術です。



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