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世界を旅するために働く、Architectによる旅日記

’20 夏 加賀 18

2020年09月16日 | ’20 加賀

 

 

しめ縄が飾られた貴重な門、東神門。

国の登録有形文化財に指定されています。

 

その門を抜けると、一段下がった通りに出てきました。

お堀通りです。

現在は道路になっていますが、かつての形状を残しています。

 

 

 

 

金沢城を囲むように、道路になっているお堀通りです。

1932年に堀を埋め立て、現在のような道路になっています。

 

その通りをまたぐように、新しく橋が架けられています。

今年の7月に完成したばかりです。

 

鼠多門橋です。

 

復興された鼠多門へと続く、美しい橋です。

 

 

 

 

木製のデッキと欄干を持つ橋です。

県内産の能登ヒバが使用されています。

 

長さ 32.6m、幅 4.3m 

復興された鼠多門と尾山神社とを結んでいます。

約2年かけて、門と橋が完成しています。

 

 

 

 

鼠多門

 

1884年の火災により、焼失していました。

それ以前の1974年には、鼠多門橋が老朽化により撤去され、

その後堀も埋め立てられ、かつての姿を失っていました。

2014年から4年間の調査を経て、今年7月に再築しています。

 

 

 

 

立派な門扉です。

 

竣工後まだ1月経っていませんので、木部が美しく見えています。

門扉は、ケヤキで造られています。

この部分も主要構造部材も同様に、ケヤキが用いられているようです。

 

 

 

 

ケヤキの梁が見えています。

 

門の部分が地下に造られ、その上に木造2層の櫓が造られています。

上部の梁は松が用いらられ、使用材料の約75%は県内産だそうです。

床材などには、橋と同じ能登ヒバが使用されています。

 

 

 

 

門を抜けると、金沢城内へと入ってきます。

この橋が無い時には、こちら側へは一旦通りまで降りて、

登って来ていたのでしょう。

かなり便利になっているのではないでしょうか。

 

約140年ぶりに復興された鼠多門。

その美しい姿もさることながら、

インフラとしての効果も高いように感じました。



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