試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3500形3518[3520F-3] 更新車 現行仕様 TOMIX製PT-7113-B形パンタグラフ換装試行,床板湾曲修正

2016-12-12 21:17:38 | 京成線:3500形
主役。

マイクロエース製京成3500形3520F更新車中期仕様(3520F)を現行仕様化(3520F-3)する。
最大の難関はシングルアーム式パンタグラフ化である。
製品仕様の4脚取付を活用するにはTOMIX製パンタグラフから類似品を選ぶしかない。


京成3500形3518 更新車 中期仕様(3520F)。

3500形更新車のパンタグラフ交換はPT-7131形が採用された。
更新出場時からPT-7131形パンタグラフを搭載した車両とは見付が若干異なる。
この点を頭に入れて3518の作業に入った。
3518は回着時から車体が撓んでいた。
どうやっても車体が傾くためこの解消も図る。
床板に問題があると読み車体も含め完全分解を行う羽目になった。
先ず床板の修正から着手した。


入工中の3518。

床板は車体から外すと座席部品が逆への字形に歪んでいた。
座席部品単独ではへの字形に歪む。
台枠と正しく嵌合させれば直線になるはずだが再組立をしても状況は変わらなかった。
台枠は直線状に見えたため座席部品が原因だろう。
多少強引だが手力で湾曲を抑えた。


直線状になった座席部品。

しかし台枠に組ませると再発する。
どうやら複合的要素が絡んでいるらしい。
最終手段でウエイトを軽くへの字形に整形した。
座席部品の湾曲と同一方向にしたのは嵌合させると全体が逆への字形になるためである。


湾曲を修正した床板。

全て組み立てると湾曲が解消された。
ウエイトは直線状だったが敢えて曲げた事が奏功したと言える。
ただ根本原因が何処にあったのかは判らないまま終わった。
これと同時にアーノルトカプラーのままだった上野寄台車をKATOカプラー化している。


全窓セルを撤去した3518。

床板の修正を終え車体の分解に移る。
側面行先表示器基準幕化のためだけにセルを取り外すのは正直なところ効率が悪い。
しかしマイクロエース製京成形式で統一しており避けられない工程である。
M1車は狭幅貫通路側に妻面窓を有する。
先に妻面窓セルを撤去しないと側面窓セルが外せない構造だった。
各セルは全て流し込み接着剤で固定されておりニードルで丁寧に剥離した。
M2車とは異なり側面窓セル撤去自体は容易に行えている。
先に側面行先表示器の基準幕化を済ませ全窓セルを装着した。
ここからが本丸のパンタグラフ交換作業となる。
マイクロエース製新3000形3051Fのパンタグラフ交換ではTOMIX製PT-7113-D形パンタグラフを採用した。
しかしパンタグラフ台枠がコンパクトに見えパンタグラフ換装車らしく見えない。
そこでグリーンマックス製PT-71系パンタグラフに近いTOMIX製PT-7113-B形パンタグラフを選択した。
PT-7113-D形に比べ碍子間のフレームが長くこちらの方が相応しいと考えた。


PT-43形パンタグラフを撤去した3518。

PT-43形パンタグラフは1脚だけ溶着させる最近のマイクロエース製品に多く見られる固定方式だった。
再用する可能性があり取付脚を痛めないよう車内側から徐々に罫書きを深くしながら撤去している。
TOMIX製PT-7113-B形パンタグラフは車体取付孔と僅かにピッチが合わない。
取付脚を細くする等各種試行したが何れも空振りに終わった。
そこで3051F同様車端寄の取付脚を切り落としパンタグラフ台に直接載せるよう改めた。
パンタグラフ台にゴム系接着剤を乗せ固着させる。
中央寄の取付脚は微量の流し込み接着剤を用いて安定性を確保した。


無事搭載されたPT-7113-B形パンタグラフ。

京成車には欠かせない避雷器は3026Fで撤去されたマイクロエース製シングルアーム式パンタグラフから流用している。
L字形になるよう台座ごと切断しゴム系接着剤でパンタグラフ台枠へ直接取付けた。
正規の避雷器取付位置がいまいち把握できず各種資料から大凡の位置とした。
ゴム系接着剤を用いたため位置変更が容易で今後の修正を可能にしている。




3518更新車現行仕様(3520F-3:側面行先表示器基準幕化,TOMIX製PT-7113-B形パンタグラフ換装,床板湾曲修正)。

現行仕様化で鍵を握るシングルアーム式パンタグラフ化を終え3518(3520F-3)が竣工した。
PT-7131形パンタグラフではなく実車には揃えられなかった。
ヒューズボックスも2個搭載のまま撤去していない。
それでも雰囲気だけは十分に醸し出せたと思う。




3518+3517 (3520F-3:PT-7131形パンタグラフ換装車)。

3520FはM2車,M1車共に1両ずつ整備を終えた。
まだ3520,3519が未入場でもう一度同じ作業をしなければならない。
ここまででパンタグラフ交換に一番神経を使った。


3518+3517 (TOMIX製PT-7113-B形パンタグラフ上昇時)。

ゴム系接着剤固着後の昇降試験では支障なく動作した。
神経を使った分だけの答は返ってくる。
次の入場も3519(M1車)として先にシングルアーム式パンタグラフ化を終わらせる。
動力ユニット整備が加わるため2両目のパンタグラフ交換でも所要時間は相殺されるだろう。

この記事についてブログを書く
« 京成3500形3517[3520F-3] 更... | TOP | 京成3500形3519[3520F-3] 更... »