試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成2000形クハ2003 更新車 晩年仕様 (モハ207更新車前期仕様 改番:2000形編入,山側床下機器配置変更試行)

2018-03-22 21:40:58 | 京成線
形式変更。

TOMYTEC製京成200形モハ207更新車晩年仕様(二代目)は側扉窓がHゴム支持に改められ前期仕様に変わった。
2000形クハ2003への編入工程で行った施工が一時的に200形更新車前期仕様を登場させている。
しかしモハ207更新車前期仕様は2000形へ形式変更が控え間もなく消滅する運命にある。


京成200形モハ207 更新車 前期仕様。
※側扉窓Hゴム支持車。

2000形の正確な床下機器配置は相変わらず判らないままだった。
各資料を再精査したものの車体の陰になりやすい場所でカラー画像でも読み取れない。
1600形クハ1601,クハ1603(更新車)の資料こそあったが2000形とは明らかに異なっていた。
そこで新京成サハ2007(←京成クハ2003改番車)が竣工した直後の資料を基に晩年の床下機器配置を推測した。
2000形の海側床下機器配置は新京成サハ2007に近かった。
従って製品仕様のままを維持させる。
しかし山側は機器そのものが違うため流用は不可能だった。


入工中のモハ207更新車前期仕様。

取り敢えず山側の床下機器配置決定は棚上げし海側床下機器部品の修正に取り掛かった。
モハ207の海側床下機器部品は台枠との相性が悪く一部に下垂が生じている。
今のところモハ206,モハ208,モハ207更新車晩年仕様(206F)では発症しておらず補正は可能だと考えた。
台枠内側から嵌合爪を押し出し海側床下機器部品を撤去した。


修正された床下機器部品(海側)。

回着時から見られた床下機器の下垂は床下機器部品のバリ取りが不十分だったため生じていた。
上野寄嵌合爪の根元には組込精度を下げるような張り出しがある。
また成田寄床下機器部品台座には凸形の大きな湯口痕が未措置のまま放置されていた。
これらが複合的に作用し床下機器の下垂を招いたと思われる。
各々クラフトナイフで整形を行い台枠との密着度を高めた。
床下機器部品台座は既にへ字形に湾曲する有り様だった。
折損へ至らない程度に力を加え逆へ字形へ修正している。


下垂が廃された床下機器(海側)。

台枠と床下機器部品の嵌合精度は比較的高い。
今後クハ2003の詳細が判明した際には再加工を行う。
特別修繕前の新京成サハ2007に酷似しているため部品流用は確実だと思われた。
よって接着剤は用いず嵌め込みのみで取付を終えている。
竣工から時間が経過したモハ206,モハ208,モハ207は嵌合に不安を抱える事態まで陥っていない。
この床下機器部品と台枠の嵌合具合であれば脱落はしないだろう。


応急再現となった山側床下機器配置。

山側床下機器配置はクハ2005の資料を発見し大凡の並びか掴めた。
ようやく山側床下機器配置変更の道が開けたと思えた。
ところがこれに類似する床下機器部品が無い。
クハ2003向けにジャンク車両の確保を進めてきたが原形で転用可能な部品は1つも存在しなかった。
止むを得ずクハ2005を参照にジャンク車両出自部品の床下機器を削減し抵抗器付床下機器部品と交換した。
急場凌ぎの配置だが抵抗器が無くなるだけで制御車らしく見える。
なお海側床下機器部品の嵌合も接着剤は使用していない。
適合する車両を見付けた場合に再交換を施せる対策を打った。


改番に備え貫通幌を撤去したモハ207。

一応床下機器は2000形に近付けられた。
次は車体標記を消去し200形から2000形へ形式変更する。
200形ではモハ206(初代)をモハ208へ改番しており二度目の車両番号印刷消去施工となった。
モハ206(→モハ208)の車両番号印刷消去はラプロス#6000で行えた。
しかしモハ207(二代目)はなかなか印刷が剥離せず時間を要している。
最初に手を着けた前面で薄緑色地を露出させてしまい側面ではラプロスの番手を下げた。


[モハ207]:海側。

先ず#4000で銀色標記を崩し#6000で完全に標記印刷を除去した。
その後#8000で擦過痕を均し平滑化している。
側面車両番号標記消去部は上々の仕上がりを迎えられた。
モハ208とは異なり段階を踏んでの車両番号標記消去方式となった。
この点は車体の塗装斑と同様に個体差だと思われる。
車両番号標記は[モハ207]から[クハ2003]へと変わる。
桁数が増えるため擦過痕はインレタでの誤魔化しが利くと思えた。


[[クハ][2][003]]。

モハ208への改番では初回転写で[モハ208]の数字間隔が狭まりその後修正を行った。
これを反省し[クハ2003]の配置には注意を払った。
使用するインレタはモハ208に揃えたグリーンマックス製である。
組合せは両側とも[クハ]+[2]+[003]とした。
[クハ2003]は新京成8000形用を用いバラ数字転写を回避している。
転写時は[クハ2003]だけ気を付ければ良く[8003]の存在が配置の窮屈さを防いでくれた。


側面の形式変更,改番を終えたクハ2003 (モハ207,クハ2003:山側)。

側面の標記変更を終え前面の車両番号インレタ転写に入る。
前面車両番号標記は[207]から[2003]となる。
転写位置はモハ208と変わらず狭隘な上に形式変更による桁数増加が追い討ちを掛けた。
作業空間を稼ぐため車両番号標記消去前に取り外した貫通幌は再装着を見送った。
薄緑色地を露出させた箇所には予め緑マッキーを当て濃緑色へ補修している。
当初消去失敗の隠蔽は難しいと思えた。
ここでグリーンマックス製インレタが製品印刷のフォントサイズより2回りほど大きい事に期待した。
しかも[2003]が補修部に被る位置に嵌まり作業失敗の気配は殆ど判らない車両番号標記になってくれた。
インレタ組合せは[2]+[0]+[0]+[3]のバラ数字ながらモハ208より良好な配置に収まったと思う。




クハ2003 [     ]:モハ207改番編入施工。


モハ208 [     ]:206F(モハ206改番車)。

改番を終えたクハ2003の前面見附は屋根板周りを除き更に2000形らしさが増した。
[207]から[2003]に変わるだけで2000形に見えてしまうのが面白い。
何より3桁標記と4桁標記の違いは大きかった。
ちなみに緑マッキーでの補修部は仔細に確認しないと判らない。
クハ2003は中間組込車のため神経を尖らせる必要は無かったものの納得の行く改番結果になっている。




京成2000形クハ2003更新車晩年仕様(モハ207更新車前期仕様改番編入,山側床下機器配置変更)。

今回の入場でモハ207更新車前期仕様が消滅し2000形クハ2003更新車晩年仕様が登場した。
[Keisei]社名板と3H-67の組合せにより晩年仕様となる。
側面見附も[クハ2003]標記が引き立ち2000形の印象を強められた。
当初計画では台車のTR-11換装で下廻りも200形との差別化を図れる予定だった。
実車に倣い3H-67が流用となり206Fの特徴は薄れると思われた。
まだ加工項目が残る状態だが車両番号標記変更の効果が補っている様に見える。
未接着の床下機器部品は安定を保っている。
よって台枠との妙な空間が消え去った。
後は座席部品と台枠の一体化で再発しないかが要注意点となる。


クハ2003更新車晩年仕様(山側)。

散々悩んだ山側床下機器配置は実車と乖離している。
ただモハ207時代に比べ床下の空間は確実に広がった。
海側床下機器を原形で取り付けた関係で記録では感覚が掴み難い。
床下機器が削減された事実に変わり無く取り敢えず200形とは異なる見附に仕上げられたと思う。
206Fの4両編成化はモハ206とモハ208の間にクハ2003を組み込む。
実質2+2(⇦⇨⇦⇨)編成となり運転台付車が常時突き合わせる。
試験的にモハ208と連結させたところそれなりの姿になった。
まだクハ2003はパンタグラフ撤去車状態で留まっており正式竣工後は更に雰囲気が増すだろう。


クハ2003+モハ208 (中間組込車+中間組込車)。

モハ207(二代目)の2000形編入はクハ2003への改番を以て一区切りを迎えた。
残る主な工程は側面幕板上部埋込式ベンチレーター化とそれに伴う屋根板の措置に絞られた。
これまでは過去に行った施工の延長線上にあった。
以後がクハ2003竣工へ向けての本番と言える。
屋根板の加工は最終工程に廻すしかない。
先に側面幕板上部埋込式ベンチレーター再現から着手し2000形最大の特徴を引き出そうと思う。

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